なまらなんくるないさ



■■■ 2018.3.6 ■■■
#821 横から縦へ

自分の場合は、縦位置で撮るとやや時間がかかります。
目は左右についているためか、横長のフレーミングはすんなりと決まるのに対して、
縦は見慣れないので、少し慎重になるのかもしれません。

縦で撮影をする時は、ファインダー内における目玉の上下移動が多くなりがちで、
ホールディングも不安定になりやすく、手ぶれにも気をつけないといけません。
感覚的には20%くらい余計に、横よりも疲れる感じがします。

ほとんどのカメラは横位置を基準に作られていますが、スマートフォンは普通に構えると縦です。
いまの世代には、縦長の写真のほうがスタンダードなのかもしれません。


 撮影地 : 千葉県 館山
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■■■ 2018.3.7 ■■■
#822 消えた表示

レンズに書かれたスイッチの表示が、完全に見えなくなりました。
操作をしているうちに、擦れて取れたようです。
無意識で使えるほど慣れているので、それほどの不自由はありませんし、
それだけ多くの撮影をしたという、いわば勲章ともいえますが、
文字を溶かす毒素が、手のひらから出ているのではないかと気になります。
蛙好きが高じて、四六のがまのような油が滲んでいるのかもしれません。

その昔のレンズは外装が金属で、彫り込んで色をつけてありますが、
最近はプラスチック系が多く、印刷だけの場合が多いために、
使用しているうちに、消えてしまうことがあるようです。


 撮影地 : 北海道 函館
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■■■ 2018.3.10 ■■■
#823 向こう合わせ

「晴れ, ときどき更新」のモチーフは、近所の動植物が中心です。
カタチの面白さはもちろんですが、それだけではなくて、
この場所ならでは環境も、少しは入れたいと思うのですが、
撮りたくなるような景色や背景は、そうそうありませんし、
被写体が、よい位置にいないことも多いのです。

自然を相手にすると、基本的には向こう合わせになり、
こちらの自由になることは、ほとんどありません。
自分が見たように写すのには、どのようにすればよいのだろうかと、
ファインダーを覗きながら、いつも考えているのです。


 撮影地 : 東京都 練馬
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■■■ 2018.3.11 ■■■
#824 風化されない日

生まれてから、3月11日を50数回も過ごしてきました。
そのほとんどは覚えていませんが、2011年だけは特別です。

新宿から青梅街道を西へと向かう人の流れは、まさに群れという感じで、
まるで映画を観ているような、非日常的な光景でした。
いまでも連日のように、災害後の様子が伝えられているために、
その日の記憶は常に上塗りされて、風化をしないのかもしれません。

自分の物覚えの悪さには、いつも辟易としていますが、
ある学者さんによると、人間は忘れる能力があるので生きていけるのだそうです。


 撮影地 : 宮城県 女川
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■■■ 2018.3.13 ■■■
#825 デジタルの住人

デジタルになり、アナログ時代の覆い焼きや焼き込みはもちろんのこと、
コントラストの調整も、遥かに細かくできるようになりました。
それ以外のレタッチも、簡単に行うことができます。
フィルムの現像をする必要もなく、すぐにインクジェットでプリントができるので、
スピードの点においても、兎と亀くらいの違いがあります。
前かがみで引き伸ばし機を操作して、腰が痛くなることもないのです。

いまでもフィルムを使い続けている人はいて、自分も愛着はあるのですが、
デジタルの恩恵を受けてしまうと、もう抜け出せません。
新しい世界へと、いまは完全に移住をしています。


 撮影地 : 北海道 富武士
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■■■ 2018.3.15 ■■■
#826 メモリーカードを忘れる

駅前で待ち合わせをしている間に、ふとカメラのスイッチを入れたら、
メモリーカードを入れてください、という表示が出ました。
なんとなく、嫌な予感がしていたのです。
幸いにも近くにカメラの量販店があり、とりあえず買うことにします。
昔に比べると、いまは安いものがあるので助かりました。

フィルムの頃はパトローネが大きくて、なければすぐに気がつくために、
持ち忘れることなどは、一度もありませんでした。
メモリーカードは荷物にならなくてよいのですが、存在感がないので、
バッグに入れてあるかどうかを、きちんと確認をしないといけません。


 撮影地 : 東京都 練馬
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■■■ 2018.3.17 ■■■
#827 機材を選ぶ

カメラを修理に出したので、昔の機材で撮影をすることにしました。
操作系はほぼ同じなので、問題はないはずですが、
ひさしぶりに使用してみると、なんとなく手に馴染みません。
当時は気になることはなくて、むしろ使いやすいと感じていましたが、
いまの新しい製品のほうがワンランク上で、やはりその差は歴然とあるようです。

弘法は筆を選ばずといいますが、こちらはそうもいかないのです。
よいカメラのほうが、納得ができる写真を撮れる可能性は高いのかもしれません。
機能的に優れているだけではなくて、これで下手に写すことはできないという精神的な面も大きいと思います。
煩悩だらけの自分は、やはり機材を選ばないと生きていけないようです。


 撮影地 : 北海道 札幌
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■■■ 2018.3.19 ■■■
#828 アメリカの現代写真

写真史を知ることで、すぐに上手く撮れるようにはなりませんが、
そこから触発されて、何かのヒントが得られることもあると思います。

写真は比較的最近に誕生しましたが、それでも180年くらいの歴史はあります。
黎明期の頃は現在との違いが大きすぎて、やや取りつきにくい気がします。
お薦めなのは、小久保彰さんが書かれた「アメリカの現代写真」という本です。
1950年代から30年間ほどの、特定の国のことに限定はされますが、
いまの時代に撮影されている写真の、まさにルーツともいえる内容を、
やさしい文章で、わかりやすく解説をしてくれています。
ハードカバーも文庫も絶版のようですが、古本屋さんにあるかもしれません。


 撮影地 : 沖縄県 胡座
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■■■ 2018.3.21 ■■■
#829 ひさしぶりの虎ノ門

虎ノ門へは、たまに足を運んでいましたが、
いつも仕事なので、散策をする余裕はありませんでした。
ひさしぶりにのんびりと歩くと、変貌ぶりに驚かされます。

金刀比羅宮がビルと一体化をしたのは、テレビで見ましたが、
実際にお参りをしてみると、なんともシュールです。
フォト・ギャラリー・インターナショナルが、以前に営業をしていた路地は、
幹線道路として再開発されたようで、跡形もありません。

ここのカフェも新しい店のようで、初めて入りました。


 撮影地 : 東京都 虎ノ門
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■■■ 2018.3.22 ■■■
#830 2時で2℃

お彼岸だというのに、とんでもない寒さになりました。
洗濯をして片づけたセーターを、仕方なくまた出します。
手袋をしていないと、かじかみます。
午後2時の気温は、2度もありません。

ビルの谷間に咲いている桜に、粉雪が舞い下りています。
その光景を、多くの人たちが撮影をしていました。
誰もがカメラを持ち歩くことは、昔はありませんでしたが、
いまは、スマートフォンで気軽に写せます。
以前には想像ができない、凄い時代になりました。


 撮影地 : 東京都 新宿
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