なまらなんくるないさ



■■■ 2015.9.3 ■■■
#371 不思議な感じ

4年半に渡り続けてきた「モノクローム ライフ」が、先月で終了になりました。
その前の「北海道に恋した風」から数えると、5年半になります。
今月からカメラ・ライフさんに原稿をお送りしなくなるので、不思議な感じがします。
フィルムのスキャニングはそのためだけにしていたので、スキャナーが退屈そうです。

新しいシリーズが始まるのではないかと思い、ウェブサイトにお越しいただいた方には申し訳ありませんが、
「モノクローム ライフ」の最終回で、連載は終了します。

「北海道に恋した風」の掲載を始めたのが2010年の1月で、この写真はその月に写したものです。
実像と虚像が入り混じる光景に、撮影を始めた頃から魅かれています。


 撮影地 : 東京都 白金台
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■■■ 2015.9.5 ■■■
#372 中平さん

享年77歳、中平卓馬さんの訃報がありました。
40年ほど前、アルコール中毒が原因で記憶喪失になりながらも、
数年前まで、写真家としての活動を続けていらしたようです。
横浜美術館での大規模な個展は、つい最近のような気がしますが、
調べてみると、もう10年以上も前のことでした。

中平さんは森山大道さんの盟友であり、アレ・ブレ・ボケの作風は似ていますが、
フレーミングに関しては、かなり異なるように感じます。
ビジュアルをベースとする、グラフィックデザイナー出身の森山さんと、
活字の世界に生きる編集者の中平さんの違いではないか、とも思うのです。


 撮影地 : 神奈川県 元町・中華街
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■■■ 2015.9.7 ■■■
#373 買うか買うまいか

超広角ズームを買うか買うまいか、ハムレットのように悩み中です。
常用している広角は28mmで、ズームは24mmまでありますが、
それよりも広く写るレンズは、いま使用しているシステムでは所有していません。
28mmであれば、上下左右どのようにカメラを向けても歪みが出ませんが、
24mmまでいくと、パースや不自然さを感じる場合があるのです。
さらに20mmや21mmともなると、被写体よりも描写の特殊さが目につきがちで、
一般的には、扱いがなかなか難しくなる気がします。

超広角で写したいシーンもありますが、たまのことですし、
使いこなすのも大変なので、どうしようかと考えてしまうのです。


 撮影地 : 茨城県 那珂湊
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■■■ 2015.9.9 ■■■
#374 天気雨

土砂降りなのに、日が射してきました。
もしかしてと思い、車窓から外を見ると、
太陽とは反対側の空に、驚くような虹が出ています。

次の駅で下車をして、撮りやすい隣りのホームへと向かいます。
その間、わずか5分ほどですが、
綺麗な虹は、見事に消えていました。
まさに自然現象は一期一会で、一瞬の勝負です。
条件が悪くても、車内で写しておくべきでした。
いつまでも、反省と勉強の繰り返しです。


 撮影地 : 東京都 西荻窪
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■■■ 2015.9.11 ■■■
#375 気がつかない

いつもぼんやりとしているので、向こうから知人が来てもわかりません。
おつかれさまですなどと、すれ違いざまに挨拶をされると、
急に我に返り、鸚鵡返しをするのが精一杯です。
なおかつ、・・・です!という最後の部分しか声にならないこともあります。
挨拶をしたのにデスと返された人は、気分を悪くしているかもしれません。
おつかれさまですに対して、死ねと言われたようなものですから。

バスで隣りの席に仕事上の関係者がいるのに、まるで気がつかないこともありました。
早朝で半分寝ているにしても、ひどい話です。
声をかけてくださればよいのですが、人のせいにしてはいけません。


 撮影地 : 沖縄県 那覇
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■■■ 2015.9.14 ■■■
#376 カメラの構え方

撮影をする時の左手は、手のひらを上にしてカメラを支えるように持ちますが、
最近の若いカメラマンは、違うスタイルも多いようです。
親指を下にして、他の4本は上からレンズを掴んでいる人がいました。

最近の一眼レフにはグリップがあり、右手でカメラをホールドできるため、
左手で下から支える必要は、必ずしもないのかもしれません。
メインで使うレンズも、単焦点ではなくてズームが中心になると、
鏡筒を包むようにしたほうが、フォーカスとズームの両方の操作がしやすい気もします。

カメラやレンズが進化すると、構え方も変わるようです。


 撮影地 : 岡山県 北木島
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■■■ 2015.9.16 ■■■
#377 嬉しくもあり

北海道新幹線の開業が、来年の3月26日に決まりました。

夜行列車で青森へ向かい、連絡船で函館に上陸をしていた頃は、
は~るばる来たぜ、はこだて~♪という感じがしたものですが、
新幹線を使い、東京から4時間ほどで行けるようになると、
はるばる感が薄らいでしまうようで、少しばかり寂しい気もします。
開業に伴い、函館を訪れる人は増えると思いますが、
嬉しいようなそうでもないような、複雑な心境です。

これからしばらく、函館の写真にお付き合いをいただければと思います。


 撮影地 : 北海道 函館
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■■■ 2015.9.18 ■■■
#378 過去の断片

以前は、函館駅のすぐ目の前に漁港がありました。
連絡船の深夜便で、まだ薄暗い朝に着くと、
朧気ながら、駅前のまわりが活気に溢れていた記憶があるのです。

いまは漁港は埋め立てられて、駐車場になりました。
駅舎も新しくなり、場所も移動しています。

すべてにおいて、昔のほうがよいとは思いませんが、
一度変わると、もう二度と元の景色を見ることはできません。
その断片を留めておけるのが、写真の魅力のような気がします。


 撮影地 : 北海道 函館
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■■■ 2015.9.20 ■■■
#379 撮影地

函館を舞台にして、数多くの映画が作られています。
海も山もありますし、空気もよくて撮影には最適なのかもしれません。

海岸を歩いている時に、一度だけ撮影現場に遭遇をしたことがあります。
邪魔にならないように避けて歩いたので、じろじろとは眺めませんでしたが、
「犬と私の10の約束」を観ていたら、その時のシーンが出ていました。

函館で撮られた映画を、わざわざ函館で観たこともあります。
記憶にある場所が出てくると、嬉しいのですが、
無意識のうちに、撮影地ばかりに気を取られてしまうようです。


 撮影地 : 北海道 函館
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■■■ 2015.9.22 ■■■
#380 変わりゆく前に

5月の連休の頃に、毎年のように函館を訪れていました。
その頃に、桜前線が北海道に上陸することが多いのです。

函館公園や五稜郭公園など、花の名所は賑わうものの、
それでも東京ほどではなくて、比較的のんびりと楽しめます。
新幹線が開業をしたら、函館のお花見の風景も変わるのかもしれません。

来年の3月から、函館は新しくなることと思います。
広大な更地と化した駅前は、いまはどのような姿なのか、
できれば、新幹線が通る前に訪れてみたいです。


 撮影地 : 北海道 函館
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