なまらなんくるないさ



■■■ 2015.3.29 ■■■
#301 音楽を聴きながら

撮影をしていると、何をしているのですかと聞かれることがあります。
傍目には、妙なものを写す人に見えるのかもしれません。
カメラを片手に、音楽を聴きながら歩いていると、
イヤフォンをしていれば、声をかけてくる人はまずいませんが、
一度だけ、強引に話しかけられたことがあります。
耳元まで顔を近づけてきたので、補聴器と間違われたようです。

聴きながら被写体と対峙していると、一緒に口ずさんでいる時があります。
光溢れて~♪などと急に歌い始めたら、まわりの人は驚いているかもしれません。
穏やかに暮らしている方々に、ご迷惑をおかけしないように気をつけます。


 撮影地 : 東京都 下北沢
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■■■ 2015.3.31 ■■■
#302 向いていないひと

スナップでは、被写体はこちらの自由にならない場合が多いので、
カメラをコントロールすることだけを考えて、シャッターを切ればよいのですが、
テーブルフォトでは、対象物をいかようにでも動かせます。
そのため、カメラと被写体の両方を調整しているうちに、
何がベストなのかわからず、落としどころがわからなくなります。

写しているうちに、光の状況が変わることもありますが、
いまのほうがよいから撮り直そうか、などと考え始めると、
自分の中の誰かがストップをかけないと、撮影が延々と続いてしまうのです。
たぶん、テーブルフォトには向いていないのかもしれません。


 撮影地 : 東京都 新宿
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■■■ 2015.4.2 ■■■
#303 ディペイズマン

河川工事があり、桜並木の半分は切られたものの、
それでも、残されたものは満開になりました。
俳句で花といえば桜を意味するほどで、別格な感じがします。

桜とパワーショベルは異質なもの同士ですが、写してみると面白いです。
シュールレアリスムの世界に、意外な組み合わせで表現をする手法がありますが、
この光景を見て、ふと思い出しました。

非日常性を感じたものには、レンズを向けたくなります。
そのために、カメラはいつも持ち歩いているのです。


 撮影地 : 東京都 練馬
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■■■ 2015.4.4 ■■■
#304 よくない読書

寝る前に、布団の中で本を読むのを楽しみにしているものの、
数行進むだけで、睡魔に襲われてしまいます。
それでも昨晩で、森山大道さんの「通過者の視線」が終わりました。
このような読書の仕方は、あまりよくないのかもしれません。

今日からは、「誰をも少し好きになる日」です。
鬼海弘雄さんの文章はエスプレッソのようで、昼間に読んでいたのですが、
洗濯機のリズミカルに繰り返す音が聞こえると、うとうとしてしまいます。
やはり、疲れが蓄積されているのかもしれません。
落ち着いた生活を、早くに取り戻したいものです。


 撮影地 : 北海道 函館
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■■■ 2015.4.6 ■■■
#305 始業式の日

曇りか雨の予報でしたが、起きてみると奇跡的に青空です。
母校の前を通りかかると始業式のようで、校庭に小学生が並んでいます。
新任の先生が挨拶をしているようで、緊張気味の声がスピーカーから流れてきました。

このような善き日に晴れるということは、行いがよい人が多いのだと思います。
それにひきかえ、自分は雨男なのです。

校舎の屋上には、開校140周年と書かれています。
100回目の卒業生なのですが、記念植樹はとうに伐採されてしまいました。
長い年月が、無為に過ぎているようです。


 撮影地 : 東京都 練馬
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■■■ 2015.4.8 ■■■
#306 逆戻り

数日前の最高気温は20度を超えましたが、今日は7℃止まりになり、
また真冬の空気に、一気に逆戻りをしたようです。
暖かくなり寒くなり、これでは体調がおかしくなります。
熱湯をかけられた後で冷水に放り込まれる、湯剥きされるトマトの心境です。

これほど寒くても、手袋やマフラーをしている人をあまり見かけません。
みなさん、もう冬物は片づけたのかもしれません。
腰の重い自分は、幸いにして何もしていなくて、
まだ手袋もマフラーも出したままなので、防寒をして出かけました。
ひとりだけ厚着をしていると、やたらと目立ちます。


 撮影地 : 東京都 新橋
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■■■ 2015.4.10 ■■■
#307 締めていきます

マクロレンズの写真は、あまり好きではないという人がいます。
ぼけた部分が多くて情報量が少ないため、つまらなく感じるのかもしれませんが、
ちいさい世界を拡大して見ると、既視感から離れた面白さがあるのです。

マクロ撮影をする時は、フォーカスはほとんどマニュアルで合わせますが、
う~という音がするのでなんだろうと思うと、自分が出している唸り声でした。
ピントは微妙で、1ミリ違うだけで印象が変わりかねないので、
ぎりぎりのところで慎重に合わせていると、つい声が出てしまうのです。
若い頃にはそのようなことはないので、年齢のせいかもしれません。
あちらこちらの締まりがなくならないように、気をつけるようにします。


 撮影地 : 沖縄県 新原
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■■■ 2015.4.12 ■■■
#308 穏やかな日

車椅子を押して、お寺までお花見に行きました。
枝垂れ桜が満開なのですが、母の興味はなぜか松にあります。
松の枝ぶりが、とても気になるようです。

ソメイヨシノの花びらが、一面に降り注ぎます。
昨日の雨で、地面が濡れているために、
転がすたびに、タイヤに付いてしまいます。
母は車椅子から降りて、杖をつきながら、
ピンクのカーペットの上を、そろりそろりと歩きました。
ほんの少し、桜を楽しんでもらえたようです。


 撮影地 : 東京都 練馬
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■■■ 2015.4.14 ■■■
#309 スナップのレンズ

いつも持ち歩くカメラをズームレンズにしたら、写すカット数が少なくなり、
単焦点に戻したところ、またシャッターを切れるようになりました。

ズームレンズでフレーミングをすると、意識をしていなくても、
ポジションを変えるかズームで対応するのか、わずかな迷いが生じてしまい、
シャッターを切るタイミングが、ややずれてしまうのかもしれません。
単焦点レンズならば、こちらが動いてフレーミングをするしかないので、
あれこれ考えずに、リズムよく撮影ができるようです。
画素数が多くなり、多少トリミングをしても気にならないデジタルでは、
スナップには、シンプルに撮ることができる単焦点がお勧めかもしれません。


 撮影地 : 東京都 新宿
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■■■ 2015.4.16 ■■■
#310 超がつく

28mmは広角レンズで、24mmは超広角という認識でいましたが、
技術が進んだことで、標準ズームのレンジが広がり、
最近では、24mmも普通の広角として扱われているようです。

28mmと24mmの間には、大きな違いがあるように感じます。
28mmでは上下左右にどのように傾けて写しても、さほどの違和感はありませんが、
24mmになると、歪みが明確になる気がします。
自然なのは28mmまでで、24mmはパースを誇張したい時に使うことにしています。

300mmも普通の望遠レンズの扱いのようですが、自分には超がつく望遠レンズです。


 撮影地 : 神奈川県 江ノ島
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