なまらなんくるないさ



■■■ 2020.5.16 ■■■
#1231 四十九日の旅 1

父の四十九日で、ひさしぶりに遠出をしました。
10年に一度くらい、マイカーがあると便利だと思うことがありますが、
この日が、まさにそうです。
レンタカーを借りてもよいのですが、ゴールド免許のペーパードライバーなので、
100メートルも走らないうちに、電柱に3回ほど激突をするかもしれません。
親子で一緒に極楽浄土に向かいかねないので、やめておきました。

自動券売機で、特急列車の指定席を予約しようとして、
最も空いている車両を指定したところ、乗客は自分ひとりだけでした。
途中で各駅停車に乗り換えましたが、そちらもがらがらです。


 撮影地 : 山梨県 東桂
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■■■ 2020.5.17 ■■■
#1232 四十九日の旅 2

遺骨を入れてある木箱が、かなりかさばるので、
骨壺だけを持参すればよいですかと、ご住職にお尋ねをしたところ、
ややお困りのご様子で、すべてお持ちくださいと仰られました。
これほど大きなサイコロのようなものを入れる袋は、どこで売られているのだろうかと考えて、
もしかしてと百円均一の店を覗いてみると、丁度よいものがありました。
この世で必要なものは、ほぼドン・キホーテさんかダイソーさんで揃うようです。

#768でご紹介をした駅前の商店は、すでに以前から閉められていましたが、
しばらく前に取り壊されたようで、いまは更地です。
子供の頃から見ていたものがなくなると、不思議な感じがします。


 撮影地 : 山梨県 三つ峠
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■■■ 2020.5.18 ■■■
#1233 四十九日の旅 3

菩提寺へと歩いていたつもりが、見覚えのない場所に出ました。
もしやと思い引き返すと、通り過ぎていたのです。
まるでお参りをしていないのが、ばれてしまいます。

抜けるような青空を背景に、富士山が浮かび上がります。
我が家のお墓のあたりから眺めると、電柱と電線がかかるので、
上手く写せる場所を探したいところですが、まずは法事を済ませないといけません。
しかし、1時間ほどしてから本堂を出ると、
残念なことに、空全体が薄い曇に覆われていました。
また撮りに来なさいと、父に言われたような気がします。


 撮影地 : 山梨県 三つ峠
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■■■ 2020.5.21 ■■■
#1234 写真があるので

写真があるので、人生を退屈せずに過ごせます。

スポーツは、肉体の衰えとともに怪我が心配ですが、
カメラを構えて手首を捻挫したという話は、聞いたことがありません。
頭の働きが鍵となる囲碁や将棋なども、年齢を重ねると厳しくなると思いますが、
目の前にあるものを撮るだけならば、ぼんやりしていてもできるのです。

インドアとアウトドアのどちらでもいけるので、いつでもどこでも楽しめます。
室内では、テーブルフォトなどの撮影だけではなくて、
過去に写した画像を整理するのも、意外と暇つぶしになるのです。


 撮影地 : 東京都 練馬
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■■■ 2020.5.24 ■■■
#1235 ままにならない 

いろいろな忙しさが、ほんの少しだけ落ち着いたので、
ひさしぶりに、床屋さんに行きました。

4ヶ月ほどカットをしないでいたら、全体的な形状は斎藤さんのままで、
もみあげだけが藤岡弘、さんみたいになりました。
脇のほうはどんどん生えるのに、頭頂部はそのまんまです。
大河ドラマで落武者のオーディションがあれば、地毛のままで合格できるかもしれません。

生まれてから57年になりますが、その間に知り得た真実は、
髪と人生は、思うようにならないということです。


 撮影地 : オーストラリア シドニー
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■■■ 2020.5.26 ■■■
#1236 海に行きたい

新型コロナウイルスの緊急事態宣言が、全国的に解除されました。
この3ヶ月というもの、住んでいる町からほとんど外に出ていなくて、
四十九日が、唯一の電車での遠出という生活をしていたので、
そろそろ、海を見に行きたい気分です。

江ノ島には、そこそこの頻度でお邪魔をしていましたが、
今年はまだ一度も訪れていなくて、自分としては記録的かもしれません。

ビールを飲みながら、水平線をぼんやりと眺めていると、
人生の細かいことなどは、どうでもよい気がしてくるのです。


 撮影地 : 神奈川県 江ノ島
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■■■ 2020.5.28 ■■■
#1237 桜まつり

北海道では、お花見の最盛期は5月になります。
道南までは、本州と同じようにソメイヨシノが多くて、
それよりも北になると、エゾヤマザクラが中心になるようです。

森町の桜まつりには、かつては毎年のように足を運んでいました。
東京とは違い、人に比べて桜の数が多いので、
自分が好きな木の下で、のんびりと過ごすことができます。

大物歌手のショーがある日には、ステージの正面は大賑わいになりますが、
遥か遠方から聞こえてくる演歌も、悪くはありません。


 撮影地 : 北海道 森
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■■■ 2020.5.30 ■■■
#1238 この夏の景色

江ノ島の海水浴場が今年は開設されない、というニュースがありました。
海の家がなくても、泳ぐことは自由だと思うので、
いつものように出かける人も、それなりにいる気はしますが、
この夏の片瀬海岸の景色がどのようになるのか、想像がつかない感じです。

写真を撮る動機のひとつが、非日常的な瞬間にあるとすれば、
新型コロナウイルスで世の中が一変をしたいまは、シャッターチャンスだらけかもしれません。
人気のない繁華街の撮影をしているカメラマンも、かなりいると聞きました。
若い頃ならば、自分も出かけていたかもしれませんが、
最近は興味の対象が変化をしたのか、テレビを通して眺めているだけです。


 撮影地 : 神奈川県 江ノ島
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■■■ 2020.6.1 ■■■
#1239 いまは昔

カメラ事業の業績は、各メーカーとも苦戦をしているようですが、
ニコンの決算も、芳しくありませんでした。
プロの意見を取り入れて開発をする高級機は、昔から得意としていますが、
初心者や中級者向けのモデルは、他社の後塵を拝している感が否めません。

銀座のサービスセンターは閉鎖されて、新宿に統一をするという発表もありました。
写真展会場であるニコンサロンも、同時になくなります。
メーカーギャラリーでも、やや格上のように見られていて、
そこで個展を開いた人は、ニコンサロン作家と呼ばれたりもしましたが、
それももう、いまは昔のことです。


 撮影地 : 東京都 銀座
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■■■ 2020.6.3 ■■■
#1240 アサヒカメラの休刊

創刊から90年以上の歴史があるアサヒカメラが、今月を最後に姿を消します。
以前に編集部の人から聞いた話では、読者の平均年齢が70歳を超えていたそうなので、
新しい層の獲得がなかなか進まずに、苦慮をしていたのかもしれません。
モーターマガジン社の月刊カメラマンも、この春になくなりました。
朝日新聞出版もそうですが、映像やカメラを主軸にしていない雑誌社の場合は、
他のカメラ誌に比べると、休刊の判断がしやすいのかもしれません。

年間で競う写真コンテストに参加をしていた人は、いきなり途中で終了になるため、
できれば年末まで続けて欲しいと、残念に感じているのではないかと思います。
写真の日である6月1日に発表がされたのも、なんとも微妙なタイミングです。


 撮影地 : 東京都 渋谷
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