なまらなんくるないさ



■■■ 2019.1.7 ■■■
#1161 四半世紀前の冬・北海道 1

網走にほど近い北浜は、流氷に一番近い駅と呼ばれています。
かつては、あたりには何もありませんでしたが、
海外からの観光客が増えて、展望台ができたようです。

ポーズを取りながら、カップルが撮影に興じていました。
線路内への立ち入りは、いけないことですが、
その昔は、緩やかに見られていたような気がします。

若いというのは、羨ましいものだと思いますが、
当時の自分も、30歳そこそこなのでした。


 撮影地 : 北海道 北浜
写真をクリックすると拡大します



■■■ 2019.1.10 ■■■
#1162 四半世紀前の冬・北海道 2

右肩にカメラバッグで、左には三脚、
そして背中にナップザックといういでたちで、いつも旅をしていました。
こちらとしては、きちんと歩いているつもりでも、
雪道でふらふらしていて、遭難しそうに見えるのか、
通り過ぎる車から、よく声をかけられたものです。
折角のご厚意なので、同乗をさせていただくこともありますが、
撮影をしながら移動をしている時には、ご遠慮をしていました。

最近は体力が衰えたため、これからは担ぐ機材を減らすつもりなので、
乗りませんかと聞かれることは、もうないかもしれません。


 撮影地 : 北海道 士別
写真をクリックすると拡大します



■■■ 2020.1.13 ■■■
#1163 四半世紀の冬・北海道 3

一本道の向こうから、何かが歩いて来ます。
近づいてみると、ちいさな野良犬でした。

こちらには一瞥もせずに、ごみ箱へと向かいますが、
すでに回収をされた後のようで、食べ物は見つからないようです。
誰かを捜しているのか、しきりとあたりを伺うものの、
人が通ることは、ほとんどありません。

たとえ、犬が寒さに強い動物だとしても、
真冬の知床の寒さは、かなり厳しいはずです。


 撮影地 : 北海道 ウトロ
写真をクリックすると拡大します



■■■ 2020.1.15 ■■■
#1164 四半世紀前の冬・北海道 4

駅の立喰い蕎麦は、なかなか侮れません。
寒い日に駆け込んでの1杯は、最高のご馳走になります。

もともとの味がよいというのも、もちろんありますが、
旅の雰囲気に加えて、空腹のことが多いので、
ポジティブな加算がされて、脳味噌に伝わる気がするのです。

蕎麦というと、長野県を連想する人が多いのかもしれませんが、
日本の全生産量の4割は北海道産で、実は桁違いの1位です。
美味しくないはずはない、と思います。


 撮影地 : 北海道 名寄
写真をクリックすると拡大します



■■■ 2020.1.17 ■■■
#1165 四半世紀前の冬・北海道 5

色内運河の近くにある、歴史的な建造物のひとつです。
この当時は美術館で、その後はホテルになり、
いまは再び、別の美術館として活用されています。
そもそもが、経営破綻をした銀行の支店であるということが、
その後の紆余曲折を、暗に示している気もします。

水気の多い東京の雪とは違い、北海道はパウダースノーです。
手で払えば落ちるため、傘を持たなくても大丈夫で、
機材が濡れてしまい、困ることはありません。
若い頃は、吹雪でも気にせずに歩いていました。


 撮影地 : 北海道 小樽
写真をクリックすると拡大します



■■■ 2020.1.18 ■■■
#1166 いまにして思えば

25年前の1月17日に、阪神・淡路大震災が発生をして、
その2か月後に、大阪のカメラショーに行きましたが、
被災の影響はあまり感じられず、普通に開催されていたのは、
いまにして思えば、不思議な気がします。

この写真は、その1年前に写しました。
手持ちのフィルムの本数のこともあり、撮影できるカットに限りはありましたが、
地震を境に、街の景色が大きく変化をしているので、
もう少したくさん撮れば記録が残せたのにと、悔やまれるのです。
デジタルになり、数多くのシャッターを切るように心掛けています。


 撮影地 : 兵庫県 神戸
写真をクリックすると拡大します



■■■ 2020.1.21 ■■■
#1167 合掌

奈良原一高さんが、ご逝去されました。

美しいドキュメンタリーの作風に対しては、賛否もあるようですが、
#1149でも書いたように憧れの写真家で、独特の光を放つ存在でした。
「消滅した時間」は、いままでに自分が購入をした最も高価な本で、
値段は抜きにしても、手元に置きたいと思わせる写真集です。

奇しくも、世田谷美術館で写真展が開かれています。
個人的には、モチーフが奈良原さん向きではない気がしなくもないのですが、
それでも、ファンには必見の内容に違いありません。


 撮影地 : 東京都 砧公園
写真をクリックすると拡大します



■■■ 2020.1.23 ■■■
#1168 気持ちのよい日

平坦な芝生が広がる砧公園は、背景の抜けを作りやすいため、
いままでに、たびたびロケで使わさせていただきました。

朝からの雨が、予報通りに午後には上がり、
それを待ち構えていたかのように、撮影隊が現れました。
薄い雲が自然のデフューザーとなり、太陽の光を和らげてくれます。
この状況であれば、素敵な写真が撮れるに違いありません。

気持ちがよいので、1本だけ飲むことにします。
ビール日和になりましたねと、売店の人に言われました。


 撮影地 : 東京都 砧公園
写真をクリックすると拡大します



■■■ 2020.1.25 ■■■
#1169 撮影許可

砧公園は東京都が管理をしているので、借りやすいのですが、
その他の場所では、手続きが煩雑なところもありました。

千葉県でロケハンの最中に、道路から離れていて人目につきにくく、
落ち着いて撮影ができそうな、ちいさな砂浜を見つけました。
なんの変哲もない、名前のないような海岸でしたが、
いろいろと調べてみると、県や市だけではなくて、
ハマヒルガオの保護団体など、合計で5ヶ所もの許可が必要でした。
コーディネーターさんにお手間をおかけしたことは、いまでも記憶がありますが、
そこでどのようなカットを写したのか、それは覚えていないのです。


 撮影地 : 東京都 砧公園
写真をクリックすると拡大します



■■■ 2020.1.27 ■■■
#1170 キイロ

岩合光昭の世界ネコ歩きに、#1071と同じ子が出ていました。
首輪がついていないので、野良猫なのかと思いましたが、
キイロという名前があり、漁師さんに飼われているのだそうです。
人のそばを離れないで、よく慣れている理由がわかりました。

2時間ほど一緒に過ごしましたが、うつらうつらしてばかりいます。
海風が気持ちよくて、人間でも眠たくなりますし、
寝るのが仕事のようなものなので、仕方がないのかもしれません。
ごはんを手にした人が来た時には、目を覚ましていました。
さすがに、眠気よりは食欲が勝るようです。


 撮影地 : 神奈川県 鎌倉
写真をクリックすると拡大します


トップページはこちら  「なまらなんくるないさ」掲載一覧はこちら  前のページはこちら  次のページはこちら