なまらなんくるないさ



■■■ 2013.11.28 ■■■
#071 夢中の楽しさ


「この前、写真を撮っているところを見かけましたよ」
「なんだ、声をかけてくれればよかったのに」
「とてもじゃないけど、そんな雰囲気ではなかったです」
「えっ、なんでですか?」
「しゃがみ込んで、郵便ポストの脚を写していましたから」
「・・・」

そうですよね、それは声をかけにくいですが、
夢中になれるのが、写真の楽しいところかもしれません。
これからも、自分の撮影スタイルは変わらないと思います。


撮影地 : 東京都 原宿
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■■■ 2013.11.30 ■■■
#072 冬陽

スクランブル交差点で、自分の影に驚きます。
手にしていたカメラで、歩きながら素早くワンショット。
なぜか、マントを着ているように写りました。

影がふたつあるのは、どうしてなのか不明です。
ひとつは太陽ですが、もうひとつはビルからの反射光かもしれません。

それにしても、かなりの長さです。
時計を見ると、まだ午後3時前だというのに、
11月の太陽は、これほど早くに沈むことを知りました。


撮影地 : 東京都 有楽町 
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■■■ 2013.12.3 ■■■
#073 パンダを撮る

パンダの実物を、まだ見たことがありません。
でも、このパンダが変だということはわかります。

いくらなんでも、入れ歯を外したお爺さんみたいな口はしていません。
左足の先が金属剥き出しなのも、怖さを増長させています。
この顔をして、ニコニコしながら近づいてきたら、
インチキ臭い笹を売りつけられそうで、早く逃げないといけません。

地面すれすれの真正面にポジションを取り、至近距離から写す50歳の男。
はたから見たら、そのほうが怖いかもしれません。


撮影地 : 神奈川県 横浜 
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■■■ 2013.12.5 ■■■
#074 あんこう

とある写真家さんと、夕食をご一緒しました。
向かうのは、あんこう料理のお店です。

趣のある建物の玄関には、そのものずばりが鎮座をしています。
歯は鋭いのですが、なかなか可愛い顔かもしれません。
2階に通されると、そこは満席のお客さんです。
鍋はもちろん、おじやまで美味しくいただきます。
妙な表現かもしれませんが、上質な親子丼のようでました。

堪能して外に出ると、店の前に置かれていたあんこうがいません。


撮影地 : 東京都 神田
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■■■ 2013.12.8 ■■■
#075 潜在意識

夜中に見る夢でも、いつも旅をしています。
車酔いをしやすいために、苦手なはずなのに、
乗り物としては、バスが最も多いかもしれません。
実際に利用頻度が高い鉄道も、よく出てはくるものの、
不思議なことに、いつも車内を歩いているのです。

飛行機に乗る夢が、まるでないのは、
潜在意識の中に、避ける理由があるのだと思います。
滅多に乗らない船が、意外に多いのは、
心のどこかに、海への憧れがあるのかもしれません。


撮影地 : 神奈川県 横浜 
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■■■ 2013.12.10 ■■■
#076 自転車

自転車を見ると、自分のものが欲しくなりますが、
いまではもう、体力的に乗りこなす自信がありません。

子供の頃は、「晴れ, ときどき更新」でいま撮影をしている池のまわりを、
泥だらけになり、意味もなく走りながら遊びました。
高校時代には青梅街道を爆走して、片道40分をかけて通学したものです。

パンクをしたのを機に、前後輪ともにタイヤを換えたら、
その翌日に、鍵をかけておいたのに駅で盗まれました。
聞くところによると、海外に売るルートがあるらしいのです。


撮影地 : 東京都 神田
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■■■ 2013.12.12 ■■■
#077 雲があるから

相変わらず空にレンズを向けて、雲を写します。
どうして撮るんですかと聞かれても、さしたる理由はありません。
登山家の言葉のように、そこに雲があるからとしか答えようがないのです。

ひとつひとつの形が面白いですし、ふたつとして同じものがなくて、
数が集まると、パターンとしての美しさがあります。
見ているうちに消えてしまうような、刹那的なところも魅力です。

自然の中で、雲や空ほど大きな被写体はありませんし、
フォトジェニックであることには、間違いないのです。


撮影地 : 東京都 練馬 
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■■■ 2013.12.14 ■■■
#078 あさのひかり

地下鉄を降りて、地上への階段を上がると、
目の前には、朝の光が溢れていました。
機械的に動いていた足が、思わず止まります。

通勤のビジネスマンが、足早に通り過ぎます。
そこには、穏やかな光と慌ただしい時間が混在していました。

最後のひとりにレンズを向けて、シャッターを切ります。
カメラを手に、幸せを感じる瞬間です。
打ち合わせに遅れないように、自分も急ぎました。


撮影地 : 東京都 西新宿 
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2013.12.16 ■■■
#079 倍量飲んだら

鼻がむずむずしていたので、風邪薬を飲んだのですが、
その1時間後に、間違えてまた飲んでしまいました。
どうして、そのようなことをしてしまうのか、
なんだか、情けない気持ちになります。

市販薬は弱いので倍量を飲むと宣言していた人が、100歳まで長生きをしたので、
たぶん大丈夫だろうとは思いましたが、問題は睡魔です。
絶対に寝ないぞと、目を見開いて頑張りますが、
やはり眠りこけてしまい、風邪であることも忘れてしまいました。
これはこれで、薬が効いたことになるのかもしれません。


撮影地 : 北海道 函館
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■■■ 2013.12.18 ■■■
#080 師走の満月

窓の外にふと目をやると、七色の虹が出ています。
撮りたい!ですけれど、カメラが手元にありません。

鰯雲の向こうに、まんまるいお月さまが出ています。
撮りたい!ですけれど、またもやカメラがありません。
やはり、カメラはいつも近くにないといけません。

深夜になり、満月ですよと連絡がありました。
ようやく撮影ができて、欲求不満が解消します。
流れる雲の隙間に見え隠れする姿は、妖しくて幻想的です。


撮影地 : 東京都 練馬 
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