なまらなんくるないさ



■■■ 2013.11.8 ■■■
#061 月を探す


三日月ですよと、メールが届きました。
空を見上げましたが、何もありません。
星もないので、雲が出ているのです。
残念ですが、仕方がありません。
でも、三日月を教えてくださるなんて素敵です。

しばらく前まで毎晩、母のお見舞いをしていました。
面会時間が終わり、最初にするのは月を探すこと。
見つかると、帰り道の心が癒されます。
そして、曇りの夜は淋しいのです。


撮影地 : 東京都 清瀬
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■■■ 2013.11.10 ■■■
#062 ひとり

いつの頃からか、人見知りをするようになりました。
それでいて、よくこの仕事を続けてきたものです。
まわりは、苦労をしているのかもしれません。

誰かと一緒でないと食事ができない、という人もいますが、
孤独感につながる神経が鈍感なのか、それとも切れているのか、
ひとりでも、寂しさを感じることはありません。
だからこそ、ぶらりと旅をしているのだと思います。
写真を撮るには、そのほうがよいのかもしれません。
シャッターを押すのは、自分だけですから。


撮影地 : 北海道 釧路
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■■■ 2013.11.12 ■■■
#063 アートの玩具箱

初めて、デザインフェスタに行きました。
お店の多さと内容の幅広さは、想像をしていた以上で、
何があるのかわからない、面白い空間が広がります。
彦摩呂さん的な表現をすれば、まるでアートの玩具箱です。

会場を回り始めて、すぐに気になるものを見つけましたが、
いきなり買うのはどうかと思い、我慢をします。
しかし、人を避けながら歩いているうちに疲れてきて、
結局は、ひとつも買わずに出てしまいました。
要領はわかりましたので、次回は頑張ります。


撮影地 : 東京都 三軒茶屋
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■■■ 2013.11.14 ■■■
#064 むかしもいまも

高校生の頃、学校がある中野から新宿までよく歩きました。
その当時は、まだ写真を始めていないので、
なんのために歩いていたのか、まるで意味不明です。

高層ビルのカレー屋さんで、大汗をかいて悶絶をしていたのですが、
なぜそのような思いまでして食べていたのか、それもまた不明です。

若い頃の行動は、不思議なことばかりです。
カメラの有り無しはあるにせよ、いまでも街をよく歩きます。
人間の基本は、それほど変わらないのかもしれません。


撮影地 : 東京都 新宿
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■■■ 2013.11.16 ■■■
#065 水鏡

子供の頃から、カタチに興味があり、
自分が撮る写真は、かなりデザイン的です。

特に好きなものは、水鏡。
海でも川でも、水たまりでも、
映るものならば、なんでもよいのです。
水面に動きがなければ、鏡のようですし、
風や波があれば、ゆらゆらと変わり続けます。
見飽きないというと、やや言い過ぎになりますが、
いつまでも、ぼんやりと眺め続けていられるのです。


撮影地 : 神奈川県 みなとみらい 
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■■■ 2013.11.18 ■■■
#066 0時16分

夕方、かなりまるいお月さまが出ています。
先日、三日月を教えていただいた方にメールをしたところ、
0時16分頃がまんまるのようです、と教えてくださいました。
さすがです、その時刻に撮らなければいけません。

露出を月に合わせれば、手ぶれの心配はありません。
それよりも、0時16分の月はほとんど真上。
身を乗り出しすぎて、ベランダから落ちないように気をつけます。
無精をしないで地面に下りて撮りなさいよ、ということなのですが、
それはそれで少々面倒なので、仕方がありません。


撮影地 : 東京都 練馬 
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■■■ 2013.11.20 ■■■
#067 トリミング

フィルムの頃は、几帳面にフレーミングをしていましたが、
最近は、トリミングをしてもよいのではないかという気がしています。
スナップでは広めに写しておいて、後で整えたほうが、
シャッターチャンスを逃さずに、結果的にはよいようです。

デジタルカメラの画素数が増えて、画質が向上をしたことで、
トリミングに対する抵抗感が、フィルムの頃に比べて少なくなりました。
そうはいえども、コンサバを絵に描いたような人間なので、
撮影スタイルを変えるのは、なかなか難しいことです。
機材の進歩に合わせて、自分も少しずつ進化しないといけません。


撮影地 : 千葉県 館山 
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■■■ 2013.11.22 ■■■
#068 怪しくないですから

イチョウの黄色い葉が、街灯に照らされて綺麗です。
あたりはもう、ほとんど暗い状態でしたが、
さすがデジタルカメラ、肉眼で見るよりも遥かに明るく写ります。

シャッタースピードは、1/2秒という長さです。
産まれたばかりの子犬のように、いつもプルプル震えている自分には、
手ぶれ補正のついていないカメラでは、かなり厳しい条件です。
蝋人形のように動かずに、静かにシャッターを切ります。
そのようなことを県庁の前で続けていたら、警備員さんが近づいて来られました。
いやいや、こちらは怪しいものではございません。


撮影地 : 神奈川県 日本大通り
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■■■ 2013.11.24 ■■■
#069 愛の大さん橋

夜も更けて、静かな大さん橋です。
たまに見かける影はカップルか、さもなくば幽霊かもしれません。

大きな船の前には、人の影がふたつ。
男と女は、愛を囁いているのか。
いえいえ、たわいもない話をしているに違いありません。

すき焼きには、玉葱がいいなあ。
いや、長葱でないと駄目よ。
たぶん、その程度の会話だと思います。


撮影地 : 神奈川県 日本大通り
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■■■ 2013.11.26 ■■■
#070 連写になじめず

写真を始めた頃から、連写になじめません。
モータードライブで撮ると、7秒ほどでフィルムを1本使い切るので、
とてもではないですが、貧乏性の自分にはできないのでした。

デジタルカメラの時代になり、たまにチャレンジをしますが、
染みついた撮影スタイルからは、なかなか脱却ができません。
パシャパシャと音がすると心臓がドキドキしてしまい、シャッターボタンから指を離してしまいます。

そもそも、動くものをあまり撮らないので、
何を相手に連写をすればよいのか、それすらもよくわからないのです。


撮影地 : 東京都 代々木 
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