晴れ、ときどき更新



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2016.5.25
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#521 小昼顔

晴れ, ときどき更新も500回を超えましたが、
身近な動植物で、まだご紹介ができていないものがあります。

そのひとつのコヒルガオは、ヒルガオよりも小型なのが特徴です。
より正しく判別をするには、花を支える茎を確認すれば、
ヒルガオはつるんとして、コヒルガオにはひだがついています。

アサガオにはよく種がつきますが、ヒルガオの種はほとんど見ません。
ヒルガオは地下茎で増えるので、種よりも強靭ではびこりやすいといえます。
野原で長く生き延びている秘訣は、そのあたりにもありそうです。


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■■■ 2016.5.27 ■■■
#522 春を呼ぶ西風

ゼフィルスの仲間、ウラナミアカシジミがいました。
翅が綺麗なので、羽化してまだ間がないのかもしれません。

5月から8月頃にかけて、年に一度だけ現れる、
樹上性のシジミチョウを総称して、ゼフィルスと呼びます。
ギリシャ神話に出てくる春を呼ぶ西風の神が、名前の由来です。

ショウブの葉が、光を反射して白く写りました。
がさがさした感じを逆手に取り、グラフィックカルに構成をしてみます。
もう少し翅と平行に撮ることができれば、本当はよいのですが。


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■■■ 2016.5.28 ■■■
#523 夏の鴨

池にいる鴨は、カルガモだけになりました。
いまの時期は水も温かくなり、のびのびと暮らしている感じです。

カルガモの名前の由来は、いろいろとあります。
マガモなどよりも小柄なので、軽鴨と呼ばれるとか、
8世紀に編纂された万葉集の中に、軽の池という地名があり、
そこにいるということで、名付けられたとも言われています。
春でも北に帰らないのでナツガモと呼ばれ、それで夏留鴨という説もあるようです。
春夏秋冬いつもいるので、夏の鴨というのは相応しくないかもしれませんが、
それが一番、情緒がある気がします。


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■■■ 2016.5.30 ■■■
#524 イナバウアー

夜明けに池に着くように出かけたら、いましたいました。
あちらこちらで、コシアキトンボが羽化をしています。
レンズの回折を考慮しつつもシャープに写るように、絞りを13に設定します。
ライティングは、自然のままの逆光です。

見るからにムシで、気持ちが悪い感じもしますが、
ヤゴから大きなトンボが出てくる姿は、まさに神秘的です。
この状態から、体を前に曲げて一気に抜きますが、
ピントの確認をしていたら、その瞬間を見ることができませんでした。
相変わらず、いつまでも駄目です。


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■■■ 2016.5.31 ■■■
#525 魔女の帽子

ぽつんと咲いているのは、オダマキです。
どこかから、種が飛んで来たのかもしれません。

日本が原産地の品種と、西洋のものがありますが、
交配がしやすいので、多くの園芸種が存在しています。

角のような突起が、オダマキの特徴です。
くるりんとした形と妖しげな色からは、魔女の帽子を連想します。

紫の部分は花びらではなくて萼なのは、アジサイと同じです。


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■■■ 2016.6.2 ■■■
#526 ムギワラハンター

ムギワラトンボが不思議な飛び方をして、葉に止まりました。
近づいて見ると、蠅を捕まえています。
細い2本の脚だけで体を支えているなんて、驚異的な力です。

ムギワラトンボは、シオカラトンボの雌として知られていますが、
雄であるシオカラも、若いうちはムギワラと同じ色をしていることがあります。
お腹の先の分かれ具合で雌雄の区別はつき、これは雌のムギワラのようです。

食べるのに夢中で、接近をしても逃げる気配がありません。
トンボの背景が白く抜けるように、アングルを決めました。


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■■■ 2016.6.3 ■■■
#527 朝露

このところのマイブームは早朝散歩で、夜明けとともに池を1周します。
多くの人生の先輩たちが、すでに暗いうちからウォーキングをされています。
撮影をしていると、おはようございますと次々と声をかけられるので、
申し訳ないのですが、落ち着いて撮ることができません。

何を写しているんですか、と聞かれることもあります。
蜘蛛ですと正直にお答えすると、相手は答えに窮するようです。
なぜ気持ちの悪いものを、という感覚かもしれません。

ウロコアシナガグモは、水滴に映る己の姿を見ているかのようです。


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■■■ 2016.6.5 ■■■
#528 萼と額

梅雨に入り、これからはアジサイが美しい時期です。
一般的によく知られているのは、鞠のようにまんまるいセイヨウアジサイと、
その元といわれる、日本が原産地であるガクアジサイです。

ガクアジサイには、土星の輪のように花らしきものが並んでいますが、
花のように見えるものは、花びらではなくて萼です。
本物の花は中央のぷちぷちで、まわりにあるものは装飾花と呼ばれます。

ガクアジサイを漢字では、萼紫陽花ではなくて額紫陽花と書きます。
花を囲んでいる装飾花が、額縁のように見えることが由来です。


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■■■ 2016.6.7 ■■■
#529 この赤い実は

どなたでも名前をご存じで、有名な植物なのですが、
この赤い実は何かと聞かれて、答えられる人は少ないかもしれません。
白いイモムシが大好きな木といえば、ピンとくると思います。

桑というのは一般的な総称で、そのうちのヤマグワです。
小学生の頃、学校でカイコの飼育をしたことのある人は、
餌として与えていた葉の形を、なんとなく覚えているかもしれません。

実からはヒゲのようなものが伸びて、なんだか微妙な感じです。
黒く熟したものはジャムにできるようですが、食べたことはありません。


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■■■ 2016.6.9 ■■■
#530 手乗り

ふらふらと飛んでいる虫を追いかけてみると、オオアオイトトンボでした。
晩夏から秋にかけてはよく見かけますが、この時期には初めてお目にかかります。
お尻が膨らんでいるので、これは雌です。

早朝で体温が上がらないのか、動きが鈍いです。
試しに指を出してみると、ついと止まりました。
いつも思うのですが、この種類は警戒心が薄すぎます。
カマキリに近づいたら、一発で食べられてしまいそうです。

モデルをしてくれた後は、またよろよろと飛んで消えました。


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