晴れ、ときどき更新



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2015.6.11
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#341 極細ウェスト

河川工事をしている場所で、ヨウシュヤマゴボウの花が咲きました。
運ばれてきた土砂に種が紛れていたのか、鳥が運んだのか、
何もないところなのに、どこから来たのか不思議です。

ヨウシュは漢字で書くと洋種で、名前の通りに海外からの帰化植物です。
セイヨウヤマゴボウと呼べばよいのですが、なぜかヨウシュという名前がついています。
#193でご紹介をしたような実がつきますが、毒があるので食べられません。

蜜も花粉も少なそうな花ですが、トックリバチの仲間のスズバチが来ていました。
腰回りがやたらと細く、人間ならばウエスト20センチくらいかもしれません。


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■■■ 2015.6.13 ■■■
#342 蛇も食べない

直径1センチくらいの赤い実は、ヘビイチゴです。
イチゴの花には、大きく分けて白と黄色があり、
前者は美味しくて食用になり、後者はならないそうで、
売られているイチゴは白ですが、残念ながらヘビイチゴは黄色です。
毒ではないらしいので、いつか食べてたいと思いつつも、
不味いものは、なかなか口にできません。

ヘビとかカラスとかイヌなどが、名前の最初につく植物は、
人間にはあまり役に立たないもの、という意味合いのことが多いようです。
ヘビが食べるのでヘビイチゴ、というわけではありません。

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■■■ 2015.6.14 ■■■
#343 輝くソラマメ

空豆みたいですが、これは藤です。
同じマメ科なので、このような実がつきます。
一般によく目にするのは、ノダフジという種類です。

花はよく観賞されますが、実はあまり知られていません。
木の生育が悪くならないように、摘んでしまうことが多いために、
人の目に触れる機会は、それほど多くはないようです。
ひとつの房に、たくさん咲きますが、
ほとんどは、実を結ばない徒花のようです。
ひとつの鞘に入る種は、ほんの数えるほどしかありません。

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■■■ 2015.6.15 ■■■
#344 輝くソラマメの花

昨日、実をご紹介しましたので、
ひと月ほど前に写したものですが、花もご覧いただきます。

植物の受粉の方法は、種類により風や鳥や虫などまちまちで、
それぞれ、風媒花とか鳥媒花とか虫媒花などと呼ばれます。
藤の花は、クマバチなどによる虫媒花です。

クマバチは黒々として大きく、羽音もするので怖いですが、
性格は温厚で、いじめなければ人を刺したりはしません。
近くに飛んできても、安心して撮影をすることができます。

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■■■ 2015.6.17 ■■■
#345 水面は美しい

写真を始めた頃から、水鏡に興味がありました。
「晴れ, ときどき更新」の第1回も、池に映る雲です。
実像よりも虚像に魅かれるのは、天の邪鬼なのかもしれません。

水面にレンズを向けていると、何を写しているんですかと聞かれることがあります。
そのような時は、水面ですと素直にお答えするしかないのですが、
具体的な被写体を期待して声をかけてきた人は、拍子抜けをしたような顔をして、
ほとんどの場合、そのまま立ち去ります。

めずらしいものがなくても、水面は美しいです。

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■■■ 2015.6.19 ■■■
#346 ひねくれ者

#175でもご紹介をしたネジバナの花には、さまざまな形があります。
右巻きと左巻きのほかに、巻き方も緩いのからぐるぐるなものまで、
同じところに咲いていてもさまざまで、見ていても飽きません。

なかには、巻いていないものもあります。
直線的というと、優等生のイメージですが、
ネジバナでは、巻いていないものはひねくれ者です。
ねじれるのか、ねじれないのかは、
環境の違いよりも、遺伝的なものが大きい気がします。
研究をしてみると、面白いかもしれません。

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■■■ 2015.6.20 ■■■
#347 飛ばないトンボ

夕方に池のほとりを歩いていたら、杭にコシアキトンボがいました。
近くにヤゴの抜け殻があり、そこから出たようです。
しかし、このような時間にまだ飛ばずにいるとは不思議です。
普通ならば早朝に羽化して、遅くとも午前中には大空にいるはずなのに、
理由があり動けないのか、それとも午後に池から出てきたのかもしれません。

マクロレンズでギリギリに近づいても、逃げる気配はありません。
大きな目玉には、恐ろしいものが近づいているように見えているかもしれず、
あまりに接近をしすぎるのは、可哀想かもしれません。
その日のうちに、無事に飛んでくれればよいのですが。

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■■■ 2015.6.22 ■■■
#348 桃色の翼

イロハモミジといえば、秋に色づく葉が美しいですが、
この季節の種もまた、なかなかに綺麗です。

#138でご紹介をした通り、花は地味ですが、
若い頃の種には、一対の桃色の翼があり、
葉の緑との対比でよく目立ち、花が咲いているようにも見えます。

秋になると茶色に変わりますが、そこからが本番です。
翼をプロペラのようにして、風で遠くまで飛びますが、
どのようにして、このような知恵を身につけたのか不思議です。

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■■■ 2015.6.24 ■■■
#349 裏は銀

白い翅の蝶として思いつくのは、まずはモンシロチョウがいますが、
それ以上の白さかもしれないのが、ウラギンシジミです。
シジミチョウの仲間ですが、モンシロチョウに近いくらいの大きさがあります。

ウラギンシジミというのは、上手いネーミングです。
言われてみれば、銀に見えなくもありません。
プレーンなのは裏地だけで、表は派手な色をしています。

裏銀がいるのなら、金はどうかといえば、
その通り、ウラキンシジミもいるのです。

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■■■ 2015.6.26 ■■■
#350 トゲトゲ

ドリアンのように見えるのは、アメリカオニアザミの蕾です。
大きさは、ウズラの卵をひとまわり大きくしたくらいあり、
普通のオニアザミの花は、下向きにつきますが、
海外から来たアメリカオニアザミは、上向きに咲きます。
アメリカという名前ですが、なぜか原産地はヨーロッパです。

鬼という名前がついているくらいで、大きさは人の身長ほどにもなり、
蕾だけでなく、葉も固くトゲトゲと痛くて、
動物に食べられないためだと思いますが、武装ぶりが凄いです。
いつか、咲いたところもご紹介をします。

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