晴れ、ときどき更新



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2015.4.17
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#311 見えないお洒落

下向きに咲くアミガサユリは、外から見ると普通の花ですが、
覗き込むと、その名前の通りに編み笠のような模様をしています。
地味な洋服を着ていても、裏地が派手という感じで、
見えないお洒落、ともいえるのかもしれません。
花言葉は、謙虚な心。
派手さを外に出さないあたりは、確かにそのような感じがします。

背丈がそれほど高い花ではないので、模様を写すために、
座り込んで、地面から見上げないといけません。
自然を撮る時は、汚れてもよい服装と靴で出かけます。


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■■■ 2015.4.19 ■■■
#312 まんず咲かない

ベニバナトキワマンサクが、あちらこちらで咲いています。
ベニバナというのは赤い花、トキワは冬でも葉が落ちないという意味です。

他の花に先駆けて、春の早い時期に咲くということもなく、
桜が散る頃に、のんびりと開花をします。
マンサクという名前は、あまり似合わないのかもしれません。

もう咲き終わりなのね、と近くを歩いていた人が呟いていましたが、
いえいえ、これからこのように綺麗な花が咲くのです。
ヤマブキの黄色を、背景にふんわりと入れてみました。

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■■■ 2015.4.21 ■■■
#313 高嶺の花火

#308でご紹介をしたシャクナゲが、満開になりました。
蕾が素敵なだけではなくて、もちろん咲いた姿も見事です。

同じ仲間であるツツジと、ひとつひとつの花は似てはいるものの、
纏まりがあるので、ブーケのようにも見えます。
もともとは高い山にある植物で、簡単には手に入らないことから、
高嶺の花という言葉は、シャクナゲを指すともいわれています。

高めのアングルから、レンズの絞りを開け気味にして撮りました。
花びらが花火のように、ファインダーの中に拡がりました。

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■■■ 2015.4.23 ■■■
#314 太古の昔から

雨上がりに、池のほとりを散策しました。
水から芽を伸ばしたミツガシワが、白い花をつけています。
春から夏に咲くので、このあたりの開花は早いほうかもしれません。

この池には、氷河期から自生をしているそうですが、
その頃を見たことがある人はいないので、本当なのかなあと思います。
そもそも、それほどの大昔からこの池は存在していたのかも知りません。

3つの柏の家紋と葉のつき方が似ているのが、名前の由来とも言われています。
このあたりを統治していた豊島氏の家紋も、三柏です。

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■■■ 2015.4.25 ■■■
#315 ハートのパレード

連続して赤く咲いているのは、ケマンソウです。
名前の由来である華鬘(けまん)は、仏具のひとつですが、
正直なところ、それほど似ているとは感じません。
鯛が釣れたようにも見えるので、タイツリソウとも呼ばれます。
それよりも特徴的なのは、誰でも気がつくその形です。
これほど綺麗なハートは、なかなか自然界ではお目にかかれません。
欧米では心臓に見立てて、それに関連した名前がつけられているそうです。

どのような花でも基本的な目的は同じで、受粉をすることだと思いますが、
さまざまな色や形があるのが、不思議です。

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■■■ 2015.4.27 ■■■
#316 似て非なる

アジアイトトンボとアオモンイトトンボは、とてもよく似ています。
雄のお腹の先はどちらも水色で、雌の若い雌はどちらもオレンジ色ですが、
微妙に違うので、拡大して見ないと判断がつきません。
#309でご紹介したのはアジアなので、これもそうかと思いましたが、
よくよく確認をすると、どうやらアオモンのようです。

撮影をしていると、何かいるいるんですか?と聞かれて、
アジアイトトンボですと、間違えて教えてしまいました。
謹んで訂正をさせていただかないといけませんが、どこのどなたか知りません。
言い訳をさせていただければ、本当に激似なのです。

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■■■ 2015.4.28 ■■■
#317 ハルノノゲシ

黄色い花の野草が、春にはいろいろとありますが、
あまりご紹介をしていないので、ひとつさせていただきます。

若干背が高い、小柄なタンポポのようなノゲシ。
群生をしていることが少ないので、逆に目立ちます。
いかにも春らしい感じの、綺麗な花です。
ノゲシは、ハルノノゲシとも呼ばれますが、
アキノノゲシという、まさに秋に咲くものもあるのです。

黄色が映えるように、水面を背景に写しました。

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■■■ 2015.4.30 ■■■
#318 面白い名前

満開になると、全体が花に覆われたようになる植物があり、
派手で目立つのが、キクモモです。

菊桃とは菊池桃子さんの略ではなくて、基本的には桃の一種です。
菊のように細長い花びらがたくさんつくために、キクモモと呼ばれます。
桃らしい鮮やかな色彩と、隙間なく咲いた花は、
ひと目見たら忘れられない、迫力のある美しさです。

春の花のシーズンも、ピークは過ぎたようです。
これからは、虫たちがどさどさと出てくることと思います。

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■■■ 2015.5.1 ■■■
#319 オスはつらいよ

白くて可愛いコデマリの花が、一斉に咲き始めました。
蜜や花粉に誘われて、さまざまな虫が来ています。

アシナガコガネが交尾中というよりも、したいのは雄だけのようです。
雌は食事に夢中なようで、雄が邪魔なご様子。
背中のお荷物を、なんとか振り落とそうとしています。
必死に掴まり、ロデオ状態の雄。
トレードマークの脚が、ピンと跳ね上がりました。

虫も人間も、雄は大変なようです。

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■■■ 2015.5.3 ■■■
#320 表と裏

このところ、どこでも見かけるナガミヒナゲシ。
その名前の通り、細長い実がつくケシの仲間です。
もともとは外来種で、日本に来たのは50年ほど前ですが、
旺盛な繁殖力で、いたるところで花を咲かせています。
さらに凄いのは、他の植物の生育を阻害する物質を出しながら拡がること。
表向きの姿は、オレンジ色の可愛い花なのに、
見えないところでは、えげつないようです。

形がよく咲いている花と、綺麗なボケになる背景を探して、
スタジオでライティングをしたように、フォーマルな感じで写しました。

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