晴れ、ときどき更新



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2021.6.23
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#1401 逞しく生きる

秋に日本に来て、春になると北へと旅立つマガモですが、
この雄は嘴にルアーが刺さり、醜く変形をしてしまい、
帰るのを諦めたらしく、数年前から居残りを続けています。
長距離を飛ばないので運動不足なのか、アヒルみたいに大きくなりました。
いまは、カルガモの伴侶を見つけたようで、
その子供が、#1395のマルガモではないかと思います。

庭園にある池は、かいぼりで完全に干されたはずなのに、
再び水が入ると、またアオウキクサが覆い尽くすように繁殖をしています。
自然界では、みなさん逞しく生きているようです。


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■■■ 2021.6.25 ■■■
#1402 緑色の蛹

#1385の蛹は、しばらくしてから完全に茶色くなりましたが、
こちらのナミアゲハは、緑色のままで変わりません。
身を守るためには、目立たないことが重要なので、
周囲に溶け込みたいという本能が、基本的に働くのではないかと思います。

フォトジェニックな場所を選んでくれたのですが、羽化をする時には窮屈かもしれません。
いつもの通りに自然光で、曲線が綺麗に見えるように写しました。

かなり大きくて、まるまるとしているので、
どのような立派な蝶になるのか、1週間後が楽しみです。


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■■■ 2021.6.27 ■■■
#1403 当たり年

昆虫には、当たり年のある種類が存在をするようで、
去年はタマムシによく出会いましたが、今年はナナフシモドキを頻繁に見かけます。
#1368で写したものは幼虫でしたが、これは手のひらサイズの成虫です。

普通の生き物とは違い、前脚の付け根が極端に細いのは、
その凹みに頭を収めて、枝に擬態をしやすくするためかもしれません。

敵に襲われると脚を外して逃げるという、自切の習性があります。
若いうちであれば、トカゲの尻尾のように再生をするものの、
完全に元通りになるのは、現実には難しいようです。


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■■■ 2021.6.29 ■■■
#1404 雨でも曇りでも

この数年は、梅雨らしさがないままに夏を迎えた気がしますが、
今年はひさしぶりに、きちんと降りそうです。

旅をしていると、天候は自然にお任せになるので、
晴れていない日に撮影をすることにも慣れて、雨でも頓着をしなくなりました。
よかれ悪しかれ雰囲気が出て、むしろ楽しめているのかもしれません。

ヒツジグサはスイレンの仲間で、花はやや小柄です。
水面ぎりぎりにカメラを構えて、背面のモニターを見ながら撮りました。
曇天の感じも、そこはかとなく出せたように思います。


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■■■ 2021.7.1 ■■■
#1405 食い気よりも色気

6月も終わりになり、昆虫の動きが活発化をしています。
このあたりではあまり見かけない、ヒメカメノコテントウがいました。
ちいさいですが、独特の模様が素敵です。

あたりには、ご馳走のアブラムシがたくさんいるものの、
一生懸命、雄が雌にアピールをしていました。
目下のところは、食い気よりも色気かもしれません。

テントウムシは、半球状でつるつるしているために、
撮影をする時には、背中が光らないように気をつけています。


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■■■ 2021.7.3 ■■■
#1406 羽化目前

#1402のナミアゲハに、大きな変化がありました。
お腹の筋が浮き出し、翅の模様も透けて見えて、
外からでも、目や脚の確認ができます。
突起状の部分に、何が収められていたのかわかりませんが、
そこも、空洞になりました。
ここまでくれば、羽化は目前です。

バッタのように、幼虫からそのまま成虫になるのが不完全変態で、
蛹の時期があるものは、完全変態と呼ばれます。
人間にも変態はいますが、それとはやや意味が違うようです。


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■■■ 2021.7.4 ■■■
#1407 その翌日

#1406の状態から、翌日には羽化をしました。
窮屈でぶつかりそうになり、葉の上へと登ります。

#1390のものとは違い、お腹が太めで、
蛹から出てきてから、そこそこの排泄をしました。
同じナミアゲハでも、個体差があるようです。

みるみるうちに翅が伸びて、すぐに飛び立ちました。
蝶としていられるのは、1週間から半月程度らしいので、
のんびりとはできずに、先を急いでいるのかもしれません。


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■■■ 2021.7.6 ■■■
#1408 濡れて咲く

ヤブカンゾウが咲く時期は、梅雨と重なります。
曇り空の下の、沈んだ光の中では、
橙色が濡れて、ひときわ鮮やかです。

一日花なので、いま見ているものは本日限りで、
明日には、また別の蕾が開きます。
これほど立派な花なのに、勿体ない気がしてなりません。

毎年、似たような写真ばかりを撮影してしまうのですが、
この撮り方が、最も美しいのではないかと思います。


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■■■ 2021.7.8 ■■■
#1409 鍋に入れない

梅雨になると、キノコにお目にかかる機会が増えます。
面白い色や形に出会えると、雨の散歩もさらに楽しいのですが、
このあたりでは、奇抜なものは滅多に見かけません。

これはオニタケで、もうじき球状の部分が水平に開きます。
かつては食用に分類をされていたものの、最近になり危険と判断されました。
いままでにも、食べたことがある人はいるはずですが、
踊り出したり笑いが止まらないなど、おかしくなる事例は聞かないので、
もしかすると、毒性は弱いのかもしれません。
それでも第一号の発症者とならないためには、鍋には入れないのが賢明です。


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■■■ 2021.7.9 ■■■
#1410 キマダラカメムシ七変化

ご覧になられている方々だけではなくて、この虫たちにも、
なんとなく気持ちの悪い感じで撮れてしまい、申し訳ありません。

生まれたばかりの、キマダラカメムシの幼虫です。
警戒色で自分たちが危険であることを知らせて、身を守るつもりかもしれませんが、
どのように見ても、目立ち過ぎではないかと思います。
数日間は、卵の抜け殻を囲んで団体行動をするものの、
しばらくすると、それぞれ離れて単独で生活をします。
中齢まで育つと#743のようになり、似ても似つきません。
成虫ではさらに違う姿に変化をして、まるで怪虫二十面相です。


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