晴れ、ときどき更新



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2014.4.5
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#131 ふたつ咲く

ニリンソウは名前のように、1本の茎にふたつの花がつき、
ひとつが先に開いて、残されたほうは少し遅れてちいさめに咲きます。
同じ仲間には、イチリンソウやサンリンソウがあり、
その名前の通りに、それぞれ1輪と3輪です。

白くて可憐な花なので、どのように写しても綺麗なのですが、
柔らかな光のほうが、色も形もより美しく見えます。

太陽光がそのまま当たると、雄しべや雌しべの影が出てしまうので、
自分の体を影にして、その中に入れて撮りました。


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■■■ 2014.4.7 ■■■
#132 純白の春

コブシが咲くと、春の訪れを感じます。
純白の大きな花が、木の全体を覆うさまは、
桜とはまた違う、華やかさがあります。
夕暮れ時は、妖艶な感じです。

しかし、蕾のうちにヒヨドリに食べられてしまうこともあり、
ほとんど花がつかない、残念な年もあります。
彼らは群れで来るので、たちがよくありません。
冬の間は、お腹が空いて可哀想ですが、
手当たり次第につつくのは、いかがなものかと思います。


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■■■ 2014.4.8 ■■■
#133 雌しべにビシッと

枝ではなくて、幹からいきなり芽や蕾が出ることがあり、
ソメイヨシノではよく見かけますが、胴吹き桜などと呼ばれます。

これはボケで、それも見事に1輪だけです。
このような状況は、ピントが合わせやすいので、
あまり考えることなく、雌しべにフォーカスをしましたが、
考えてみれば、雄しべでもよい気もします。

ピントの位置に、そこまで神経質になる必要はないのかもしれませんが、
微妙な違いで、意外に差が生じることもあります。


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■■■ 2014.4.10 ■■■
#134 シックな小鳥

木が丸裸の状態の冬は、野鳥の観察に適しています。
新緑の季節になると、葉の陰に隠れてしまうのです。

シジュウカラは、このあたりで一番よく見かけます。
全体的にシックな感じで、頬のあたりが白くて、
お腹の黒い線の太さにより、雌雄の見分けがつきます。

数羽で行動をすることが多くて、お互いにピーピーとよく鳴くので、
近くに来ると、すぐにわかります。
人をそれほど怖がらないため、撮りやすいかもしれません。


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■■■ 2014.4.12 ■■■
#135 隠された花芯

モクレンとコブシは、どちらも純白の大きな花が咲き、
形も似ているので、遠目だと見分けがつかないことがあります。
同じ科なので、仕方がないのかもしれませんが、
キャラクターが似ていて、花期が重なるので、
完全に被るようで、勿体ない気がします。
時間差で咲いてくれれば、それぞれを長く楽しめるのですが。

モクレンの花芯は高い所にあるので、見る機会はあまりないかもしれません。
雄しべと雌しべは、フォトジェニックです。
諧調に気をつけながら、やや明るめに露出を決めました。


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■■■ 2014.4.13 ■■■
#136 後半の部

午前中に用事を済ませて、近くのお寺へと向かいます。
そこには、本堂よりも高い枝垂桜があり、
ソメイヨシノが散るのを待つように、満開になりました。
まさに、桜の宴の後半の幕開けです。

濃い緑に囲まれながら、やや傾いた光を受けたことで
コントラストがついて、迫力のある景色になりました。
これほど綺麗なのに、誰もいないので、
落ち着いて時間をかけて、心ゆくまで撮影を楽しめます。
心なしか、お地蔵さまも誇らしそうです。


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■■■ 2014.4.15 ■■■
#137 花は咲けども

山吹には、一重と八重のものがあり、
普通の花とは違い、八重は雄しべが花びらに変化をしています。
そのため、実をつけることがないのです。

平安時代の和歌に、七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだに無きぞ悲しき、
という一首があり、太田道灌の逸話でも有名で、
八重咲きが結実しないのは、その頃から知られていたようです。

この撮影をした近くに、太田道灌が攻め落とした城があります。
それを思いながら見るのも、いとをかしです。


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■■■ 2014.4.18 ■■■
#138 風媒花

モミジというと、秋のイメージですが、
新緑を背景に、赤い花がたくさんつきます。
ちいさくて地味なので、ほとんど気がつかれないようです。
見て楽しむ、という感じでもないために、
撮影をしている人も、見かけたことがありません。

風媒花なので、虫を呼び寄せる必要がなくて、
そのために、立派な花びらはありません。
ゆらゆらと揺れるので、撮りにくいのですが、
モミジのためには、とても大切な風です。


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■■■ 2014.4.20 ■■■
#139 ちいさな春

キュウリグサを写していると、茶色いものがいます。
大人になっても1センチほどしかない、ヒシバッタです。
花が3ミリくらいですから、かなりちいさいです。

カメラの位置はバッタと並行にして、ピントは眼に合わせようとしますが、
少しの風でも揺れるので、なかなか上手くいきません。
息を止めて何回もシャッターを切りましたが、しまいにはフラフラです。

この時期に、何もないような地面でも観察をしてみると、
春の気配が、そこかしこに感じられます。


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■■■ 2014.4.22 ■■■
#140 いくつもの名前を持つ花

以前は春になると、このあたりの空き地は紫色に覆われていました。
昭和の初期に、その花が一面に咲く美しさに惚れ込んで、
とある人が中国から種を持ち帰り、日本中に広めたようです。

オオアラセイトウというのが、正式な名前のようですが、
原産地名であるショカッサイや、アブラナ科にちなんだハナダイコンなど、
そのほかにも、さまざまな名前で呼ばれています。

以前よりも数は少なくなりましたが、まだあちらこちらで群生が見られます。
花びらが4枚の植物は、バランスが難しくて撮りにくいかもしれません。


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