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#1306 空の穴
上着がいらないくらいの暖かな陽気で、よく晴れています。
いつものように、池のほとりでダイサギを眺めていると、
急に冷たい空気が流れてきて、たちまちのうちに黒い雲に覆われました。
切り裂かれたような破れ目からは、向こうの空が見えています。
雨になるかもしれないと、若干の期待をして待ちましたが、
暗くなりはしたものの、降ることはありませんでした。
アメダスで調べてみると、わずか1時間で気温が4度も下がり、
無風状態から、5メートルの北風に変化をしていました。
もしかすると、ちいさな前線が通過をしたのかもしれません。
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#1307 適応能力
かいぼりが始まるとすぐにカイツブリはいなくなり、カルガモも姿を消しましたが、
オオバンは適応能力が高いのか、それなりに楽しく暮らしているようです。
排水が進んで、池の真ん中には水路のようなものができて、
そこを泳ぎながら、あちらへこちらへと移動をしています。
シルエットの姿は、ウズラみたいで可愛いです。
雑食性とされてはいるものの、主食のほとんどは植物です。
水中にいる生き物も食べますが、自分で獲る能力がないので、
死にかけた魚などがいると、口にしていることがあります。
動物性タンパク質を摂るには、いまが絶好の機会かもしれません。
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#1308 ゆらゆら
天敵のカラスが増えた影響か、ほとんど姿を消していたオナガが、
この数年で、再び数を増やしてきました。
エンジュの木に、大きな群れが来ています。
警戒心が強くて、いつもは次々と移動をするので撮りにくいのですが、
この日は、同じ場所で長居をしてくれました。
間違いなく、太い枝のほうが安定がよいのに、
細いところで揺れながら、バランスを取ろうと必死です。
もしかすると、美味しそうな実を探しているのかもしれません。
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#1309 2番目にちいさい
オナガと名前が似て、同じように長い尾羽がトレードマークですが、
こちらはエナガで、大きさがかなり違います。
前者が痩せたハトくらいはあるのに対して、後者はスズメよりも小型で、
聞くところによると、日本で2番目にちいさい野鳥なのだそうです。
種としてもさほど近くはなくて、遠い親戚という感じかもしれません。
懸垂のようにぶら下がる、得意のポースをしながら、
ナポレオンズさんのマジックみたいに、頭が180°回転しています。
キュートなので人気があり、仲間のシマエナガはプチブレイクをしました。
華麗に飛ぶ姿は、#791をご覧ください。
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#1310 気絶ではなくて
#1293でご紹介をした、マルガモとカルガモです。
仲よきことは美くしきカモ、という武者鳥路先生のお言葉のように、
いつも一緒で、カップルで行動をしています。
今夜の寝床は、池に沈んでいる倒木の上に決めたようです。
どちらも白目を剥いていますが、気絶をしているわけではありません。
鳥や両生類や爬虫類、そして一部の哺乳類には、
人間には存在をしない、左右にスライドをする瞬膜というものがあり、
目の保護や乾きを防ぐために、日常的に使われています。
完全に瞑る時のみ、上下に動く瞼が閉じるようです。
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