晴れ、ときどき更新



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2021.1.11
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#1291 最後の黄葉

1月の中旬まで紅葉が残ることも、かつてはありましたが、
この冬はそれなりに寒いせいか、もう完全に終了です。
季節の移り変わりは、このくらいが正常ではないかと思います。

秋が深まり光合成をしなくなると、緑のクロロフィルが分解されて、
カロテノイドが目立つようになり、葉が黄色に見えるようになります。
さらにアントシアニンという物質が生成されると、赤くなるのです。

複雑な化学変化を、いとも簡単に植物は行います。
自然の撮影をしていると不思議が多くて、飽きることがありません。


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■■■ 2021.1.13 ■■■
#1292 つるりつるり

夜明け前の最低気温が、マイナス4.3度を記録したようです。
昨年のような冬とは違う、本気の寒波が来ました。
ひさしぶりに、ジーンズの下にアンダーパンツを履くことにします。

冷え込みが厳しいので、水鳥が乗れるくらいまで池が凍りました。
カルガモの真似をして、氷の上に出たオオバンですが、
そもそも、それほど歩くのが得意ではないのと、
水かきがなくて接地面が少ないからなのか、つるりつるりと滑りまくりです。
羽をばたつかせながら、転ばないようにするのが精一杯で、
ほうほうのていで、水へと戻るのでした。


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■■■ 2021.1.15 ■■■
#1293 合いの子

マガモとカルガモは種が近いために、合いの子が生まれることがあり、
学術的には正式な名称ではないようですが、マルガモと呼ばれています。

手前にいるのがそのようで、かなり綺麗な雄です。
嘴の先が黄色いのはカルガモの特徴で、頭の色が緑なのはマガモらしくて、
首から胴体にかけては両方の感じが混ぜこぜで、よくわかりません。

奥にいるカルガモが彼女で、いつも2羽でいます。
やたらと仲が良さそうで、こちらとしては腹立たしいので、
鴨取り権兵衛さんを呼んで、捕まえてもらおうと思います。


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■■■ 2021.1.17 ■■■
#1294 植物の戦略

センダンの実は1センチほどあり、ちいさな鳥が口にするには大きすぎるため、
我が家の近くでは、ヒヨドリだけが訪れます。

いまの時期になると萎びて堅くなり、そのまま丸呑みをするしかないのですが、
とある1羽が、木に叩きつけて割ろうとしていました。
中身はほとんど種なので、意味のない行動のような気もしますが、
新しい挑戦の積み重ねから、思いもよらぬ進化が生まれるのかもしれません。

果肉には毒が含まれているものの、水分が抜けると成分が弱まるようです。
熟してから食べてもらうための、植物の戦略の可能性もあります。


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■■■ 2021.1.18 ■■■
#1295 セクシーショット

ひさしぶりの寒さで、氷がそこそこの厚さになりました。
カモだけではなくて、大型の鳥でも乗れます。

凍りついた池は、ダイサギには初めての経験かもしれません。
まるで子供のように、あちらこちら飛んだり跳ねたり、
下にいる魚が見えるのか、不思議そうに覗き込んだりしています。
サービス満点に、セクシーポーズも決めてくれました。

尻餅をつく瞬間が撮れないかと、意地悪く待ち構えていたものの、
滑ることもなく、上手に歩いていました。


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■■■ 2021.1.20 ■■■
#1296 シックなシンメトリー

オナガガモは、ピンと伸びた長い尾羽が特徴で、
駄洒落ではありませんが、英語ではPintailという名前です。
綺麗な水鳥は、オシドリを筆頭にいろいろといる中で、
色彩は地味でも、落ち着いた美しさがあり、
シンメトリーに写すと、よりシックな感じがします。

かつては冬になると、かなりの規模で来ていましたが、
最近では、せいぜい数羽が集まる程度です。
しかし、大きな群れを狙うのではなくて、
1羽ずつを撮るのであれば、このほうが写しやすい気がします。


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■■■ 2021.1.21 ■■■
#1297 助けてください

水深が浅くなり、ヘラブナが苦しそうです。
酸素が欠乏をしているのか、ぱくぱくと口を動かしています。
顔つきがヒラメかカレイみたいになり、目で助けを求めているのかもしれません。

大型の魚の多くは、無事に救出されるに違いありませんが、
ちいさな生き物たちは、かなりの数が取り残されてしまいそうです。
イトトンボのヤゴなどは、全滅をしないかと心配になります。

とある池でかいぼりがされた後では、むしろトンボが増えたという報告もあるので、
期待と不安が半々の気持ちで、この夏を待ちたいと思います。


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■■■ 2021.1.23 ■■■
#1298 ソーシャルディスタンス

白い鷺が2羽いますが、奥にいるのは普通のダイサギで、
手前のややちいさいものは、チュウダイサギという亜種のようです。
前者の脛には黄味があり、年間を通して見られる留鳥なのに対して、
後者の脚は黒一色で、冬はあまり日本にいない夏鳥に分類されています。

ダイサギのほうは、一緒に仲良くしたいらしくて、
たまたま近くを通りかかりました、という感じで距離を詰めるものの、
チュウダイサギは寄られたくないようで、飛んで逃げてしまいます。
繰り返し試みても、やはり避けられてしまうのでした。
鳥の世界にも、ソーシャルディスタンスがあるようです。


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■■ 2021.1.24 ■■■
#1299 リアルアマビエ

水面に立つアマビエみたいな生き物は、ゴイサギです。
なんとなく、ペンギンにも似ています。

最近は姿が見えなくて、どうしたのだろうかと気にしていたら、
1月中旬になり、群れで来てくれました。
この池のあたりは、カラスの勢力が増大をしているので、
棲みにくくて、敬遠されているのかもしれません。

早朝と夕方が食事タイムで、昼間はうつらうつらしています。
ほとんど動かないので、撮りやすい鳥です。


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■■ 2021.1.26 ■■■
#1300 進むかいぼり

かいぼりが進んで、もうじき水が完全に抜けます。
自転車やテレビなど、池に投棄されたものが出てきましたが、
想像をしていたほどには、ゴミだらけではないようです。
もしかすると、ヘドロの底に沈んでいるのかもしれませんが、
人骨や拳銃などは、発見されずに終わりそうなので、
火曜サスペンス劇場のように、名探偵や名刑事が集結をすることはなさそうです。

日没直前の柔らかな光を受けて、アオサギが輝いていました。
いつもとは違う雰囲気の公園も、悪くはない感じです。
いまだからこそ見られる光景を、できるだけ写しておきたいと思います。


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