晴れ、ときどき更新



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2020.12.8
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#1271 ムクロジ科

色づきが一気に進み、トウカエデが黄葉をしています。
漢字では唐楓と書くように、原産地は中国で、
江戸時代に日本に入り、各地に広まりました。
丈夫でよく育ち、20メートルくらいにまで成長をするようです。

もともとはカエデ科ですが、20年ほど前に定められた新しい分類体系により、
現在では、ムクロジ科カエデ属に変更されました。
ムクロジの知名度が低いので、ピンと来ない人が多いかもしれません。
科学の進歩により、いろいろと明らかになるにつれて、
かつて覚えたものが、いまは通用をしないことがあります。


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■■■ 2020.12.11 ■■■
#1272 したたかな戦略

大相撲でもお馴染みのニシキギが、夕日に輝いていました。
漢字で書くと四股名と同じく錦木で、紅葉の美しさが名前の由来です。
古来から日本にあり、平安時代の和歌にも詠まれていたと聞いていますが、
残念ながら古文の成績がいまひとつのため、ひとつもご紹介ができません。

いまの季節は、赤い実をつける植物がたくさんあり、
それらは熟すにつれて毒の成分が弱まり、鳥が口にするようになるらしいです。
その頃には種もできているので、排泄物として遠くに蒔いてもらい、
広い範囲に子孫を残すという、ウィンウィンの関係で結ばれています。
もう少しすれば、ここにも誰かが食べに来るのかもしれません。


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■■■ 2020.12.13 ■■■
#1273 トレードマーク

オナガは留鳥なので、いつでも見られそうな気がしますが、
我が家の近くでは、冬から春にかけて時々お目にかかる程度です。
高いところにいることが多いのは、警戒心が強い表れだと思います。
群れで行動をするのも、そのせいかもしれません。
雑食性ですが、この季節は木の実を中心に食べているようです。

#1148では、肝心のトレードマークが隠れていましたが、
今回の写真では、立派な長い尾羽をご覧いただけます。
白と黒と青の体色は、シックで美しいものの、
けたたましく大きな鳴き声は、やはりカラス科なのです。


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■■■ 2020.12.14 ■■■
#1274 珍客現る

滅多にお目にかかれない渡り鳥、ホシハジロがいました。
群れからはぐれて、迷い込んだものが、
数年に一度、1羽でいるのを見かけるだけで、
ここは住みにくいのか、いつもほどなく姿を消してしまいます。

この冬は3羽もいて、何かの事情で滞在を余儀なくされたのかもしれません。
所在なさげに、密になりひそひそと相談をしています。
いままでのように、近々飛び去りそうです。

トリコロールの雄は綺麗ですが、目は充血をしているみたいに赤いです。


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■■■ 2020.12.16 ■■■
#1275 混沌の美

紅葉が最盛期を迎えて、一年で最も華やかな時を迎えました。
どこをどのように写しても、綺麗な写真になるので、
撮影のしがいがあるのかないのか、よくわかりません。
それでも、誘われるようにシャッターを切るのです。

微妙な色が混じり合い、木々の向きもてんでんばらばらですが、
自然らしくて、混沌とした美しさがあります。
曇り空にレンズを向けると、オートのままでは暗くなるため、
露出を多めにかけて、見た目の印象に合わせました。
この楽しみ方は、カメラマンならではかもしれません。


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■■■ 2020.12.17 ■■■
#1276 冬のトレンド色

暖かい日が続いていたものの、ついに最高気温が10度に届かなくなりました。
そろそろ、このあたりでも初霜が見られそうです。

冬に咲く花には、黄系統のものが多い気がしますが、
いまの時期でも受粉をしてくれるアブやハエが、よく反応をする色なのだそうです。
厳しい自然界では、適応をした種だけが生き残れるのかもしれません。

イソギクは名前の通りに、元来は海岸に生える植物ですが、
寒さや乾燥に強くて、育てやすいということもあり、
ガーデニングが広まるとともに、あちらこちらで栽培されています。


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■■■ 2020.12.19 ■■■
#1277 墨彩画のように

ほとんどのデジタルカメラは、5段分の露出補正が可能で、
それほど大きな数字をどのように使うのだろうかと、当初は懐疑的でいたものの、
実際に撮影をしているうちに、なるほどと納得ができました。
フィルムの頃と同じく、マイナスは2まであれば十分ですが、
曇天で空抜けのようなシーンでは、プラス5まで使うことがあります。

イイギリの実が食べ頃を迎えたのか、ヒヨドリがついばんでいます。
オートのままでは黒く潰れるので、思い切り多めに露出をかけると、
光が被写体に回り込み、墨彩画のような柔らかさになりました。
目で見てた印象に、かなり近い感じです。


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■■■ 2020.12.20 ■■■
#1278 がさがさと

イロハモミジをアップで撮影をしたい時には、まずはこの場所を訪れます。
同じような写真が、毎年どんどん溜まるのですが、
楽しくシャッターが切れているので、それはそれでよいのかもしれません。

カエデやモミジのボケは、がさがさとした感じになり、
カメラのアングルやレンズの絞り値の違いにより、微妙に変化をするのが面白くて、
ファインダーを覗いていると、時間が経つのを忘れてしまいます。

モミジにはモミジ科というものはなくて、かつてはカエデ科で、
いまではすべて、ムクロジ科に統合をされました。


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■■■ 2020.12.22 ■■■
#1279 昆虫界で随一

暖冬にもかかわらず、ほとんど虫を見かけなくなりました。
かつては、12月でもそこそこいたものですが、
人の手が入るようになり、棲みにくいのかもしれません。

落ち葉についていた蛹から、ナミテントウが羽化をしました。
橙色の地に多紋のタイプですが、模様にはさまざまな種類があり、
パターンとしては、200以上も知られているそうです。

仲間と一緒に纏まりながら、成虫で越冬をするのですが、
太陽が出て気温が上がる日には、ふらふらしていることがあります。


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■■■ 2020.12.23 ■■■
#1280 残数僅少

朝晩の冷え込みが一気に強まり、池には氷が張りました。
この前の冬はかなり暖かくて、12月に凍ることはありませんでしたが、
今年の暮れは、寒さが復活をしているようです。

柿の木の綺麗な紅葉は、完全に散りました。
枝先に残る橙色が、湿度が低く澄んだ空に映えています。
僅かな残りの実は、鳥の大切なご馳走です。

一昨日が、昼間が最も短い冬至でした。
この季節は釣瓶落としで、午後3時には夕方の光です。


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