晴れ、ときどき更新



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2020.3.10
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#1151 池の片隅で愛を叫ぶ

ソメイヨシノが咲く頃は、カイツブリの恋の季節です。
2羽で少し離れて泳いでいたかと思うと、1羽が大声で鳴きながら、
いきなり猪突猛進して、相手の目の前に急接近をしました。
近寄られたほうも、同じく甲高い声で答えます。
愛してる~、僕もだよ~と叫んでいるようで、
この鳴き交わしという行為は、絶対に返事をしないといけないらしいのですが、
無視をした場合に、どのようなとんでもないことになるのかは知りません。

今年の冬は氷が張らずに、雪も降らないままで、
ついに、春を迎えてしまいそうです。


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■■■ 2020.3.12 ■■■
#1152 お行儀がよくない子

シデコブシが、また綺麗に咲きました。
メジロが来るのは、蜜を吸うためですが、
ヒヨドリの場合は、それだけではなくて、
なんと、花びらを食べてしまうのです。
それも、お腹を満たすだけにすればよいものを、
手当たり次第にむしり取り、あたりにまき散らすので、
美しい花が、ぼろぼろにされてしまいます。

食べる物が少ない時期なので、仕方がないにしても、
お行儀は、もう少しよくして欲しいものです。


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■■■ 2020.3.15 ■■■
#1153 突然の雨に

3月14日に、東京で桜が咲きました。
観測史上、最も早い開花にもかかわらず、
雪が混じる寒さと、世の中の陰鬱な空気の中で、
ニュースでは、ただ事務的に取り上げている感じでした。

今年になり初めて見た、越冬をしたキタキチョウです。
この季節でも暖かければ、飛び回ることができますが、
気温が下がると、そのようなわけにはいきません。
急に雲が広がり、にわか雨が降り始めると、
慌てた様子で竹林に消えて、翅を休めていました。


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■■■ 2020.3.18 ■■■
#1154 親しみを感じる花

春の花が咲き始めるのには、時間差がありますが、
暖冬のためか、順番も関係なく一斉に開花をしているようです。
穏やかな季節感が、失われている気がします。

この時期になると、近くのお寺にあるボケを見に出かけます。
名前が自分と似ているので、親しみを感じるのかもしれません。

背景にある光のボケは、写真ならではの美しさですが、
被写体よりも目立つようだと、主客転倒になりかねません。
バランスに腐心をしながら、絞りと構図を決めました。


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■■■ 2020.3.20 ■■■
#1155 春の目覚め

冬眠をしていた蝶たちが、次々と目を覚ましています。
枯れたススキの葉の上にいるのは、ルリタテハです。
太陽の光をできるだけ多く受け止めようと、体を大きく開いていました。

羽化をしてすぐに越冬をしたのか、綺麗な個体です。
翅の縁が破れているように見えますが、そうではありません。
凸凹していたほうが、自然の中で身を隠しやすいのだと思います。

日光浴に没頭していると、動かなくなるようです。
そのため、かなり近づいて写すことができました。


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■■■ 2020.3.22 ■■■
#1156 何も知らずに

昨年まで住んでいた団地で、ハナモモが満開になりました。
夕陽を浴びて、綺麗に輝いています。
開花の時期が、ソメイヨシノと重なるためか、
かなり華やかですが、知名度はいまひとつのようです。

半年後には、建物の取り壊しが始まります。
紅梅や白梅などは造園業者さんに引き取られて、別の場所に植えられるようですが、
敷地内にあるほとんどの木は、解体とともに伐採されてしまいます。
この木が花をつけるのも、これが最期です。
見事に咲いていて、それを想うと切なくなります。


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■■■ 2020.3.25 ■■■
#1157 鳥の色覚

基本的には暖冬ですが、急に寒くなる日もあります。
最高気温が10度くらい上下をすると、何を着るかで悩んでしまうのです。
洗濯をしてクローゼットに入れたセーターを、また出さないといけません。

青紫のオオアラセイトウが咲いている中に、キジバトがいました。
人間の目は、光の3原色である赤青緑を識別しますが、
鳥の場合は、さらに紫外線までも捉えることができるようです。
そのため、我々とはやや違う感じに見えてはいても、
きちんと、花の色を認識はできていると思われます。
ただ、それを美しいとは感じていないのかもしれません。


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■■■ 2020.3.29 ■■■
#1158 まさかまさか

まさかまさかで、この時期になり雪が降りました。
自然というものは、本当に予測がつきません。

外出自粛要請が出ていますが、屋外でのウォーキングやジョギングは許されるらしいので、
池のまわりの散策コースを、ぐるりと歩いてみます。
冬の北海道で撮影をするために購入したスノーブーツを、ひさしぶりに履きました。
鉛のように重たいのですが、安定感は抜群です。

東京の雪は湿り気が多くて、暴力的な感じすらします。
萎れつつあるコブシの花に、追い打ちをかけるように積るのでした。


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■■■ 2020.3.31 ■■■
#1159 美しい偶然

自分の撮影スタイルは、何かを求めて出かけるのではなくて、
ふらふらと歩きながらの、風まかせです。
たまたま目についたものが、その日の被写体になります。

横からの低い光が、満開の桜を照らします。
最近は出番が少ない標準ズームを、ひさしぶりにセットしてみたら、
お花見をするのか、ダイサギが飛んで来てくれました。
池の表面は穏やかで、浮かび上がる水鏡が綺麗です。

カメラを手にしていると、美しい偶然に出会うこともしばしばです。


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■■■ 2020.4.4 ■■■
#1160 春を告げる蝶

セイヨウタンポポの萎んだ花に、ツマキチョウがいます。
桜が咲く頃からしばらくだけ姿を現すので、春を告げる蝶と呼べるのかもしれません。
雄の翅の先は#999のように黄色くて、雌は全体がモノトーンです。

かつては、このあたりにはいませんでしたが、
幼虫が食べるタネツケバナやオオアラセイトウが、そこかしこにあるので、
最近では、しばしば見かけるようになりました。

完全に休憩モードのようで、近づいても逃げません。
望遠からマクロにレンズを交換して、ぎりぎりまで接近をして写しました。


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