なまらなんくるないさ



■■■ 2021.2.8 ■■■
#1361 輪廻転生

旧原宿駅の取り壊しが、すでに始まりました。
この写真にある光景は、いまはもう見られません。

解体をされた後は、似たデザインで建て直されて、
駅舎ではなく、商業ビルとして活用されます。
風見鶏がついたドームの部分は、残して欲しいという要望があるために、
そのまま使えるのかどうか、検討がされているようです。

世の中にあるものは、ひとつずつ消えては生まれ変わり、
いつの日か、すべてが置き換わります。


 撮影地 : 東京都 原宿
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■■■ 2021.2.14 ■■■
#1362 果てなく続くマンネリズム

これまでにウェブサイトに掲載をした写真を、最初から見直してみると、
スーパーオーソドックスで、ウルトラコンサバティブで、
新しい表現にチャレンジをしようという気概は、微塵も感じられません。
30年前に撮影をしたフィルムも、数日前に写した画像データも、
それほどの変わりはなくて、よく似ている気がします。
とにかく、安定だけはしているようです。

そもそもが、旅を記録するためにカメラを手にしたので、
人格が豹変でもしない限り、同じように撮れるのは当たり前なのかもしれません。
マンネリズムを積み重ねながら、これからも続けたいと思います。


 撮影地 : 神奈川県 江ノ島
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■■■ 2021.2.19 ■■■
#1363 わかりにくくて

およそ2ヶ月ぶりに電車に乗り、都心へと出ました。
想像をしていたほどには空いていなくて、そこそこ混雑をしています。
かつてと違うのは、全員がマスクをしていることで、
おととしならば不思議な感じかもしれませんが、いまはもう見慣れた光景です。

東京メトロ副都心線の池袋駅を、初めて利用してみたところ、
自分も一応は、幼少のみぎりから日本語を使用してきたネイティブジャパニーズですが、
案内板が理解できなくて、まごまごしてしまいました。
オリンピックで海外から多くの人が訪れて、これで大丈夫なのだろうかと心配になりますが、
あなたが方向音痴なだけですと言われると、その通りかもしれません。


 撮影地 : 東京都 池袋
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■■■ 2021.2.22 ■■■
#1364 隔世の感

最近の街歩きは、ニコンの24-200mmの一本勝負です。
超広角からの8倍ズームでこれほどよく写るとは、隔世の感があります。

開放F値を抑えているのと、収差をカメラ側でも補正をしているためか、
スペックに比べるとかなりコンパクトで、バッグへの収まりも悪くありません。
ボディがフルサイズなので、高感度の画質も綺麗で、
時間を気にせずに、暗くなるまでスナップができます。

しばらくは、このレンズを標準として撮影をするつもりです。
少し前に手に入れた24-50mmは、早くもベンチウォーマーになりました。


 撮影地 : 東京都 高円寺
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■■■ 2021.2.26 ■■■
#1365 さらば団地

団地の最後まで残されていた棟も、ついに解体されました。
500戸近くがなくなるのは、ひとつの村が消えるようなものかもしれません。
住民がいないのに加えて、コロナウイルスが追い打ちをかけたのか、
あたりで商売をしていた店のいくつかは、廃業をしたようです。

いまから再開発がされて、3年後には生まれ変わりますが、
自分はもう、ここに戻らないことしました。
この場所で撮影をするのも、これが最後です。
建て替えられたマンションには、再び多くの人々が集まり、
新しい歴史が、また始まるに違いありません。


 撮影地 : 東京都 練馬
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■■■ 2021.3.2 ■■■
#1366 ドッチもん

本来は出会うはずがないもの同士が、意外にも遭遇をすることを、
シュールレアリスムの世界では、デペイズマンと呼んでいます。
最近の衝撃的な実例としては、ドラえもんとグッチの合体です。

セーターのど真ん中に、でかでかとプリントされたドラえもん。
ついているだけで値段がふた桁は違うという、由緒正しきGGマークの上に、
猫型ロボットが鎮座をしているという、思わず二度見をしてしまうTシャツもあります。
どちらかが得をして一方が損をしているのか、それともウィンウィンの関係なのか、
想像をしたこともない組み合わせなので、よくわかりませんが、
百貨店のバイヤーさんによると、このコラボレーションは成功らしいです。


 撮影地 : 東京都 新宿
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■■■ 2021.3.6 ■■■
#1367 フォントの改修

もしかすると、ひとりかふたりくらいはお気づきになられたかもしれませんが、
しばらく前から毎日、このウェブサイトのフォントを替える作業をしています。
文字の大きさも、読みやすいように少し大きくしたので、
なかなかよいのではないかと、悦に入る今日この頃です。

このようなものは、ほいほいと簡単にできるつもりでいましたが、
いつも出たとこ勝負で制作をしているためか、直すのに手間取る箇所が続出をしています。
これまでに2700近くの小咄を載せているので、すべてを改修するには時間がかかりそうですが、
サグラダファミリアが完成をする前には、なんとか終わらせるつもりでいます。
どなたも気にしていないとは思いますが、気長にお付き合いをいただければ幸いです。


 撮影地 : 千葉県 久留里
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■■■ 2021.3.12 ■■■
#1368 ロベール・ドアノー展

およそ12年ぶりに、ロベール・ドアノーさんの写真展に行きました。
上手いという言葉がまさに相応しく、モノクロプリントの美しさも実感できます。

今回は展示をされていませんが、パリ市庁舎前のキスという代表作は、
1950年にライフ誌に掲載をされた時には、違うカットがメインでしたが、
サブで使われていたほうが、圧倒的に有名になりました。
撮影をした当時は、偶然のスナップとされていたようですが、
被写体と称する人が続々と名乗りを上げて、収拾がつかなくなり、
ついには本当のモデルが追加のギャラを求めて訴えを起こして、演出であることが明かされました。
それにより作品の価値が変わるのかどうかは、見る人に委ねられると思います。


 撮影地 : 東京都 渋谷
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■■■ 2021.3.16 ■■■
#1369 ポンタさん

日本を代表するドラマーで、参加をしたアルバムは優に1万枚を超えるという、
村上“ポンタ”秀一さんが、お亡くなりになられました。
音楽のジャンルを越えて、現在も幅広くご活躍中でしたのに、
享年はまだ70歳、あまりにも早いです。

松岡直也ウィシングの初期のメンバーでもあり、そのファーストコンサートではMCもされていました。
自分のような素人でもわかる重厚感のあるキレキレのプレイは、最も松岡サウンドに合うドラムのような気がします。
最後に演奏を聴かせていただいたのは、松岡さんの音楽活動60周年記念ライブで、
その時も、ビシビシと叩いておられました。
当時のDVDを観ながら、今夜は過ごそうと思います。


 撮影地 : 東京都 東京
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■■■ 2021.3.20 ■■■
#1370 ボーダーライン

デジタルカメラの市場は、これからも右肩下がりが予想されています。
メーカーの淘汰が、さらに進むかもしれません。

開発をする側が、よいと信じている製品を出しても、
使い手が求めるものでないと、ビジネスとしては成立をしないはずです。
極端な表現かもしれませんが、お寿司屋さんがいくら美味しいパスタを提供しても、
喜ぶお客さんは、ほとんどいないに違いありません。

作り手の達成感や満足よりも、多くの人たちの気持ちをいかに掴めるかが、
生き残れるかどうかの、ボーダーラインではないかと思います。


 撮影地 : 東京都 台場
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